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南西諸島の防衛力強化

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 中国は海洋進出を本格化させ、台湾への圧力も強める。政府は軍事大国化する中国を念頭に、南西諸島の防衛力を強化する「南西シフト」を進める。海に囲まれた穏やかな日常があった地元には、自衛隊駐屯地が開設されミサイル部隊が配備された。国境に近い島をめぐる安全保障と、その現実に直面する住民について考える。

住民の意思、政治に反映を 宮良麻奈美・「石垣市住民投票を求める会」メンバー

 陸上自衛隊のミサイル部隊などが配備された石垣駐屯地は、石垣島(沖縄県石垣市)のほぼ中央にある平得大俣(ひらえおおまた)地域に建設された。霊山として信仰の対象である於茂登(おもと)岳(標高526メートル)の山麓(さんろく)に広がる地域で、近くでは国指定特別天然記念物のカンムリワシの営巣も確認された自然豊かな場所だ。島の農業用水や生活用水の貴重な水源にもなっている。

 周辺住民らの「なぜ、ここに造らないといけないのか」という疑問に国から十分な説明がないまま、中山義隆市長は2018年7月に配備受け入れを表明した。私たちは平得大俣地域への配備計画の賛否を問う住民投票の実施を求め、署名集めに奔走した。よく誤解されるが、住民投票は陸自配備そのものではなく、駐屯地を於茂登岳山麓に造ることへの賛否を問うものだ。私自身はミサイル部隊の配備に反対だが「住民投票を求める会」には…

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