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防衛省は31日、中国との偶発的な軍事衝突を避けるため、防衛当局間のホットラインを開設したと発表した。2008年に不測の事態の防止策に関する協議を開始してから約15年かかった。沖縄県・尖閣諸島などを巡る日中の対立が続く中、ホットラインがどう運用されるか注目される。
このホットラインは、防衛当局間に専用の連絡回線を引き、幹部同士で常に連絡を取り合えるようにする仕組み。東シナ海を巡る日中の緊張の高まりを受け、両政府が艦艇や航空機による衝突を避けるため、構築を進めてきた「海空連絡メカニズム」の柱の一つだ。柱は他に2本あり、自衛隊と中国軍の艦船などが連絡を取りやすいよう無線の周波数や使用言語を事前に決めておく仕組みと、防衛当局間で年次会合を開く仕組みは18年に運用が始まっている。
ホットラインを巡っては、日中両政府が20年11月に同年中の開設を目指す方針を確認。翌21年12月に、22年中の開設で一致したが、新型コロナウイルスの影響で協議が停滞したほか、盗聴対策や機材の選定などに時間がかかり、「最後の懸案」(防衛省の担当者)となっていた。
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