三重の漁師、サーモン養殖に挑戦 成長スピードに驚き 味に手応え

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丸々太ったサーモンを手にする(左から)浜口雅道さん、山本保人さん、清水伸康さん、斎藤昌良さん=三重県鳥羽市桃取町で2023年3月25日午後0時34分、下村恵美撮影
丸々太ったサーモンを手にする(左から)浜口雅道さん、山本保人さん、清水伸康さん、斎藤昌良さん=三重県鳥羽市桃取町で2023年3月25日午後0時34分、下村恵美撮影

 自然環境の変化などで水産業が厳しい環境に立たされる中、三重県鳥羽市・答志島の西側に位置する桃取地区の漁師が今冬、初めてサーモンの養殖に挑んだ。4カ月半で大きく育つサーモンに、地域の新しい養殖業として大きな期待が寄せられている。【下村恵美】

 サーモンの養殖に挑戦しているのは、底引き網漁師の山本保人さん(60)と清水伸康さん(57)、一本釣り漁とワカメ養殖を営む浜口雅道さん(59)、カキ養殖業の斎藤昌良さん(55)。4人は県の委託事業がきっかけでトラウトサーモン(ニジマス)を育てることになった。

 県水産研究所では、新たな魚類養殖の可能性と、漁業者の法人化を促す事業としてサーモンに注目。サーモンはすしネタなどとして人気で海外からの輸入が多いが、国内でも青森県や香川県などで養殖が進んでいる。県は、魚類養殖ができる伊勢湾の鳥羽から熊野灘の海域で、試験的に取り組むことができないか漁業者に働きかけた。桃取地区は冬に海水温が18度以下になるなど、サーモンの養殖に適した条件を満たしていた。

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