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学校教育の一環とされてきた部活動。教員の長時間労働や少子化などを背景に、従来の活動が成り立たなくなりつつあります。

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部活でメンタル障害防ぐには? 国立研究センター・小塩靖崇さん

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日本ラグビー選手会とメンタルヘルス専門家チームによる共同プロジェクト「よわいはつよいプロジェクト」で講演会活動を行う小塩靖崇さん(右)=福岡県久留米市で2022年12月10日、丹下友紀子撮影
日本ラグビー選手会とメンタルヘルス専門家チームによる共同プロジェクト「よわいはつよいプロジェクト」で講演会活動を行う小塩靖崇さん(右)=福岡県久留米市で2022年12月10日、丹下友紀子撮影

 部活動が地域に移行した際、生徒たちにはどのような精神的な影響が想定されるのか。国立精神・神経医療研究センター研究員で高校のメンタルヘルス教育のプログラム作りに関わる小塩靖崇さん(36)に聞いた。【聞き手・丹下友紀子】

トップ選手に日本初の調査、結果は?

 ――中学、高校生のメンタルヘルスの状態について教えてください。

 ◆思春期は精神疾患を抱えやすい。2002~06年に行われた調査によると、5人に1人が生涯に何らかの精神疾患にかかり、その半分は14歳くらいまでに発症すると報告されている。中学、高校でも、すべての子どもたちがメンタルヘルスの不調を経験したり、関係したりすると言えるだろう。

 ――スポーツをやっている生徒の特徴はありますか?

 ◆学生に特化しているわけではないが、競技をしている人は、試合に出られるか否かのセレクション(選抜)、けががストレス要素になる。人間関係や移動による疲労も関係する。

 ――19~20年にはラグビー選手を対象にメンタルヘルスの研究を実施したそうですね。

 ◆2・4人に1人は何らかの…

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