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中村文則の書斎のつぶやき

芥川賞作家・中村文則さんが、いろいろな場所の「書斎」から、さまざまなことをつぶやきます。

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中村文則の書斎のつぶやき

侍ジャパンに学ぶ格好よさ

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大江健三郎の著書を手にする中村文則さん=本人提供
大江健三郎の著書を手にする中村文則さん=本人提供

 今回のWBCを見ながらふと思ったのだけど、自分たちの税金が無駄に使われても怒らない人が、バッターが打てないとすごく怒ったりする。日本社会の特徴だろうか。

 この間、サッカー日本代表がキリンカップでコロンビアに負けたが、「監督交代だ!」と知人が怒っていた。彼は、政治家交代だ!とは言わない。経済的に生活が大変だと自分で言っていたが、選挙には行かない。

 今の政治は、WBCで言えば日本代表になる。地方政治なら県代表、町代表など。例えば国の政治家たちを見て、日本中から優秀な人たちが選ばれてる、と心の底から思える人は、果たしているだろうか。海外にいく度、日本のいいところと悪いところが見えるように思うが、日本は政治の質さえ変われば、随分といい国になると思う。

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