連載

滝野隆浩の掃苔記

社会部・滝野隆浩専門編集委員のコラム。

連載一覧

滝野隆浩の掃苔記

「半径5メートルの人」の幸せ

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 <滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>

 「エンドオブライフ・ケア(ELC)協会」の設立8周年シンポジウムが4月15日、横浜市で開催された。「ユニバーサル・ホスピスマインドをすべての人生のそばに」がテーマ。今回は大学生や小学生も体験発表した。

 協会では設立当初、人生の最終段階にかかわる人材の育成に力を入れた。ところが、小澤竹俊代表理事が学校に出向き子供たちに「いのちの授業」を続けるうちに、「解決できない苦しみ」は誰でも抱えており、専門家まかせにせず皆で学び合いたいという思いを強める。そうして「ユニバーサル・ホスピスマインド」という考えが生まれた。

 一般に「ホスピス」では、死を前にしても穏やかに生きることを目指す。協会では死に限らず、病苦、貧困、いじめなど、あらゆる困難に直面する人を、子供から高齢者まで皆で支えるための講習会を開始。この考えは共感を呼び、全国規模の生協や大学との提携話が進んでいる。

この記事は有料記事です。

残り546文字(全文947文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集