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誰にも頼れず一人で出産する「孤立出産」の寸前で、SOSを出す。そして、おなかを痛めた子を「幸せになって」と祈りながら、養親のもとへと託す。国際女性デー(3月8日)に合わせた連載「産む、産まない、産めない~私の場合」の取材で出会ったのは、そんな女性たちだった。「望まない妊娠」「予期せぬ妊娠」――言葉にしてみたら、何とも簡単な気もする。でも、一人一人に、本人にとってはどうしようもできない事情と、新たな命への切なる願いがあった。
3月中旬、特別養子縁組を仲介するNPO法人「Babyぽけっと」(茨城県)の事務所を訪れると、ベッドの上に、生後間もない赤ちゃんが眠っていた。包まれたおくるみからのぞく顔は、私の手にすっぽり収まるほど小さい。事務所にはこうして、入れ代わり立ち代わり、養親のもとへ旅立つ前の赤ちゃんが一時滞在している。
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