ゼレンスキー氏、対露攻勢へ広島で外交総仕上げ 核軍縮発信も後押し
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ウクライナのゼレンスキー大統領が20日、主要7カ国(G7)や新興国・途上国の首脳らが集う広島に降り立った。侵攻した大国ロシアに対する大規模な反転攻勢を成功させようと、必死の外交を続けている。
「グローバルサウス」とも直接対話
20日午後3時半ごろ、広島空港に着陸したフランス政府専用機から、ウクライナのゼレンスキー大統領はタラップを足早に駆け下りてきた。黒塗りの車に乗り込むと、G7サミット主会場の広島市内のホテルに向かった。
「日本。G7。ウクライナのパートナーや友人との大切な会合だ。私たちの勝利のために協力の強化と安全保障を。今日、平和がより近づくだろう」。ゼレンスキー氏は広島市に到着した直後、ツイッターにこう投稿した。
ゼレンスキー氏の訪日は、侵攻を続けるロシアに対する反転攻勢を前に、西側諸国からの軍事支援を強化するための外交キャンペーンの総仕上げという意味合いがある。
ウクライナは近く領土奪還を目指し、大規模な反攻に打って出るとみられている。失敗すれば弾薬や戦車が不足し、西側諸国から停戦交渉を求める圧力が強まる可能性もあるだけに、反攻の成否を左右する兵器支援は死活問題だ。
ゼレンスキー氏はサミット直前の13~15日にG7メンバーであるイタリア、ドイツ、フランス、英国を歴訪。長距離飛行が可能なドローン(無人機)など新たな兵器支援を取り付けた。14日に訪問先のベルリンで記者会見し、反攻に十分な装備が整ったかを問われると、「あと数回(外国を)訪問すれば十分だ」と述べていた。
19日にはバイデン米大統領がサミットの会合で、これまで慎重だったウクライナへの米国製F16戦闘機の供与について、欧州からの供与を容認する意向を表明した。
ゼレンスキー氏にとって訪日のもう一つの狙いは、サミットに招待されている「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国との関係強化だ。グローバルサウスには、国益などを理由…
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