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私の記念碑

表現者たちが転機になった一作を語ります。

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振付家・ダンサー 近藤良平さん/中 学生街拠点、男性の自由な舞踊を

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近藤良平さんは今月末、新作「POPLIFE」を披露する=本人提供
近藤良平さんは今月末、新作「POPLIFE」を披露する=本人提供

 今月27、28両日に近藤良平さんは、主宰するダンス集団「コンドルズ」の新作公演を埼玉会館(さいたま市)で開く。題して「POP LIFE」。「ポップコーンのポップ。新型コロナウイルス禍ではできなかった、ポンとはじける生活を取り戻したい。明るいタイトルには、そんな思いを込めました」と語る。

 2006年から続く埼玉新作シリーズは16作目。すっかり地元に定着し、彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督として白羽の矢が立つ一因となった。しかし、そんな近藤さんの今も、そしてコンドルズも、10代後半から20代までの多感な時期の出会いや忘れがたい体験がなければ、もしかしたら存在しなかったかもしれない。

 時計の針を三十数年巻き戻す。横浜国立大に入学した近藤さんは、同大で舞踊の教べんを執っていた高橋和子氏に出会い「からだの気づき」について学ぶ。「学校の先生を目指す学生たちの必修授業に一般舞踊がありました。高橋先生はその授業で、背中と背中を合わせてみたり、相手の心臓の音を聴いてみたりすることで、自分の体に気づくことを教えてくれました。それは目からうろこのような体験でした。体をスポーツのためではなく、…

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