群馬県庁31階に「丘」出現 にぎわい創出で屋台やキッチンも

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群馬県庁31階にできる人口芝の丘やキッチンがある「ギンガム」=群馬県提供 拡大
群馬県庁31階にできる人口芝の丘やキッチンがある「ギンガム」=群馬県提供

 群馬県は25日、県庁31階に人口芝の「丘」とレンタル屋台を置いた交流スペース「ギンガム」を開設すると発表した。オープン初日の6月25日にライブやイベントも実施する。都道府県庁で2番目の高さを生かした県庁の利活用拡大の一環で、山本一太知事は「県民にとって重要な財産である県庁は『パワーセンター』。有効活用し、にぎわいを広げたい」と期待感を示した。

 県庁や前橋市役所、商店街などがある同市中心部は活性化が課題となっている。32階の動画スタジオ・ツルノスと官民共創スペース・ネツゲンに続く県庁の新たな利活用策として開始する。6月の外資系大手企業の県庁入居などと合わせ、県の発信機能を強化するのが狙いという。

 高層階からの景色を眺めながら親子がくつろげるギンガムは、屋台での手作り品などのテスト販売や料理教室ができるキッチンもある。イベント「県庁リボーン・フェス」は6月25日午前11時~午後7時、入場無料。県出身バンド「FOMARE」のライブ、県職員も点検以外では入らない33階の屋上ツアー、ぐんまちゃんの読み聞かせなどを実施する。

7月から、空きスペース無料貸し出しも

 一方、県庁前に未完のまま置かれていたモニュメントを撤去した後の広場など、十分に利用されてない空きスペースを7月から来年3月末までに限り団体や企業、個人に無料で貸し出す。最長1カ月。スポーツや音楽など商用利用も認め、「県職員では思いつかない自由なアイデアを広く求める」(県庁舎リノベーション推進室)。

 対象は、モニュメント撤去後に全面芝生となった県民広場▽アート作品などが並ぶ駐車場棟屋上▽県庁屋内の9~29階のテーブルや椅子のある打ち合わせスペース(県民サロン)▽一部は元喫煙所だった県庁敷地内に6カ所ある屋外スペース。いずれも利用率が低く、県は今回のテスト期間で有効な活用法を探り、民間には使い勝手を試す機会になるという。【田所柳子】

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