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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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ブラジル大統領がプーチン氏、習近平氏と協議 ウクライナ和平議題

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ルラ氏=サンパウロで2022年10月30日、中村聡也撮影 拡大
ルラ氏=サンパウロで2022年10月30日、中村聡也撮影

 南米ブラジルのルラ大統領は26日までに、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席とそれぞれ電話協議し、ウクライナ危機に関して話し合った。ブラジルは「グローバルサウス」(新興国・途上国)の代表格で、ルラ氏はロシアとウクライナの和平協議を仲介する多国間の枠組み作りを提唱している。

 プーチン氏とは26日に電話協議した。ルラ氏はツイッターに「ブラジルはインド、インドネシア、中国とともに和平に向けてロシア、ウクライナ双方と話し合う意思があることを伝えた」と投稿した。プーチン氏からは6月に開催予定のサンクトペテルブルク国際経済フォーラムに招待されたが、参加しない意向を示した。「今のところロシアには行くことができない」と返答したという。

 習氏とは24日に電話協議し、ウクライナ情勢のほか、8月に南アフリカで開かれる新興5カ国(BRICS)首脳会議などについて話し合った。

 ブラジルはロシアによるウクライナ侵攻は国際法違反と非難するものの、欧米主導の対露制裁やウクライナへの武器供与には反対している。ルラ氏は「中立」の立場からロシア、ウクライナ双方の仲介役として存在感を高めようとしているが、4月に訪中して習氏と会談した後に「米国は戦争をあおるのをやめ、平和について話し始める必要がある」と発言し、米国の反発を受けた。

 今月には広島で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)に招待国として参加した。ただ、急きょ来日したウクライナのゼレンスキー大統領との会談は実現しなかった。【サンパウロ中村聡也】

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