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わたしのふるさと便

あまり知られていない観光スポットや地元で人気の食べ物を、現地で勤務する支局長が紹介。47都道府県を巡ります。

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イチオシマップ 群馬県 「水沢観音・水沢うどん街」 厳かな空気と絶品麺

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樹木に囲まれるように建つ水沢観音の本堂と六角堂(奥)=群馬県渋川市で 拡大
樹木に囲まれるように建つ水沢観音の本堂と六角堂(奥)=群馬県渋川市で

 「地元にいても観光気分が味わえる」。群馬県渋川市の伊香保温泉から県道15号前橋伊香保線に車を走らせると、眺めのいい景色が広がる。その中で、故郷の渋川を自身の芸名にしている俳優、渋川清彦さん(48)がお勧めするのは、水沢観音(水沢寺)と水沢うどん街だ。

道路脇に店舗が並ぶ水沢うどん街=群馬県渋川市で 拡大
道路脇に店舗が並ぶ水沢うどん街=群馬県渋川市で

 水沢観音は坂東三十三観音の十六番札所で、1300年あまり前の開基とされる。本堂に向かう階段で、まずは仁王門が出迎える。仁王門の2階には上がることもできる。

 本堂には十一面千手観音がまつられ、全国的にも珍しいのが、隣接する六角堂。回転式のお堂で、通常はお経の入った蔵を回すのが一般的だが、ここでは安置された六地蔵を回して御利益が得られるという。いずれも県や市の重要文化財に指定されている。

 渋川さんは「自転車で1時間近くかけて、中学のサッカー部の仲間と行ったのが思い出。18歳で東京に出て30年になるが、初詣は毎年、水沢観音に行ってますね。自分の中の定番。財布の中には水沢観音のお守りが入っている。境内はうっそうとしていて、何か神秘的な感じがする」と語る。

 水沢観音の門前には水沢うどんの店が建ち並ぶ。約400年前に参拝者らに地元産の小麦と水沢の湧き水で打ったうどんを提供したのが始まりとされる。

 渋川さんは「讃岐(香川)、稲庭(秋田)とともに3大うどんと言われる。知り合いが来た時には連れて行ったり、勧めたりしている。つるっとしていて、歯ごたえもある。ぜひ一度は食べてほしい」と話す。【前橋支局長・武藤佳正】

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 <メモ>

 水沢観音(渋川市伊香保町水沢214)の拝観時間は平日午前9時~午後4時、土日祝日午前8時~午後5時。関越自動車道、渋川伊香保インターチェンジ(IC)から車で約20分。JR渋川駅とJR高崎駅からバスも運行されている。問い合わせは0279・72・3619。


ふるさと便・群馬県おすすめスポットツアー

 水沢観音と紅葉の上毛三山めぐり(商品コードW0042-37) 10月24日発(日帰り):1万1800円。新宿駅前発着、貸し切りバス。添乗員同行。水沢うどんのランチ付き。赤城山の覚満淵散策や榛名山ロープウエー乗車、妙義神社も。申し込み・お問い合わせは毎日新聞旅行(03・6265・6966、平日10~16時、土日祝休)まで。ツアーの申し込みはQRコードからもできます。


次回は奈良県です

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俳優・渋川清彦さん 拡大
俳優・渋川清彦さん

 ■人物略歴

渋川清彦(しぶかわ・きよひこ)さん

 1974年、群馬県渋川市生まれ。高校卒業後に上京し、「KEE」の名でモデルとして活動。98年に映画デビュー。2006年に芸名を変更した。「お盆の弟」で第37回ヨコハマ映画祭の主演男優賞を受賞するなど、映画やテレビドラマで活躍。渋川市の「日本のまんなか しぶかわ応援大使」を務めている。

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