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輸血拒否を語る/1 親も子どもに強制できぬはず 小児外科医、松永正訓さん

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小児外科医、松永正訓さん=東京都千代田区で、宮間俊樹撮影
小児外科医、松永正訓さん=東京都千代田区で、宮間俊樹撮影

 宗教を理由に、親が子どもへの医療を拒むケースが後を絶ちません。中でも、キリスト教系新宗教「エホバの証人」は輸血拒否の教義で知られ、信仰の自由と救命を巡り、議論を呼んでいます。医療現場や患者はどう向き合ってきたのか。シリーズ1回目は小児外科医、松永正訓さん(61)に話を聞きます。

 ●胸に残る「異物」

 千葉大学医学部付属病院で勤務した19年の間に2件、輸血拒否を経験しました。1980年代後半と90年代半ばのことです。胸の中に異物が突き刺さっているような、忘れられない出来事です。

 1件目は生後3日の新生児で、胃に突然穴が開く「胃破裂」でした。手術前に大量の点滴と輸血をする必要があり、処置をしていたところ、父親が駆けつけて「輸血をやめてくれ」と言うのです。

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