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第82期名人戦

若き王者・藤井聡太名人への挑戦権をかけた第82期名人戦A級順位戦が開幕。「打倒 藤井」を目指し棋士たちの長い戦いが始まった。

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誕生・最年少名人/中 弱点の「時間攻め」克服 藤井、配分・指し方巧みに

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 「藤井(聡太)さんは(後手番の)2手目で8四歩しか指さない。他の棋士にない極端な指し方で、将棋の強さだけでなく意志の強さを感じる」

 4月6日午後、名人戦七番勝負第1局の対局地、ホテル椿山荘東京(東京都文京区)で始まった大盤解説会。壇上の佐藤天彦九段は、藤井新名人が名人戦の大舞台で最初に指した手をこう解説した。藤井新名人はデビュー以来、後手番の対局では2手目に必ず「8四歩」を指している。佐藤九段は「戦法の選択権を相手に与えて『どの戦法でもかかってきなさい』という手だ」と続けた。

 指す手が事前に分かっていると相手に入念に準備されるから不利、というのが常識。だが、それを避けるどころか、先手番でも2021年5月からこれまで、初手「2六歩」だけで通す。対策を練られてもどうぞという構えで、王道の将棋を更に究めている。

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