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ドイツで、政府に気候変動対策を求める活動家グループ「最後の世代」が道路に体の一部を接着して交通を遮断したり、石油パイプラインに妨害工作を仕掛けたりする行動を繰り返し、物議を醸している。過激な手法が反発を招く一方、捜査当局による家宅捜索に対し、行き過ぎを指摘する声もある。
4月下旬、首都ベルリンの高速道路の出口付近で、最後の世代のメンバー数人が手のひらを接着剤で道路に貼り付けて座り込んだ。警察が排除を試みる中、足止めを食った自動車の運転手らが車を降り、「仕事に行かなきゃならないんだ! それともお前が家賃を払ってくれるのか?」「保育園から電話があったのに赤ちゃんを迎えに行けないだろ!」とメンバーに怒声を浴びせた。
最後の世代は、2021年9月の総選挙に出馬した各党の首相候補との公開討論を求めて、7人の若者が行ったハンガーストライキから生まれた。現在は数百人から1000人程度のメンバーがいるとみられる。1カ所に大量動員をかけるのではなく、少人数のグループ単位で活動するスタイルが主体のようだ。
市民の日常生活を妨害して注目を集める手法が特徴的で、22年4月、ドイツ東部ブランデンブルク州の石油パイプラインの関連施設に侵入し、緊急時に石油やガスを遮断するバルブを閉めた。同10月には、東部ポツダムの美術館にある印象派モネの作品にマッシュポテトを投げつけた。今年5月には、ベルリン・ブランデンブルク国際空港敷地内のプライベートジェット機にペンキを吹きかける様子を動画で撮影し、「大多数の犠牲の上に成り立つ超富裕層のぜいたくを一日たりとも容認してはならない」とネット交流サービス(SNS)に投稿した。
こうした過激な行動を通じ、…
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