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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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戦時下のダム標的、歴史的に何度も 専門家「水は戦略的な武器」

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ダムが決壊して洪水が起きたため、ボランティアの助けで避難する住民たち=ウクライナ南部ヘルソンで2023年6月7日、ロイター
ダムが決壊して洪水が起きたため、ボランティアの助けで避難する住民たち=ウクライナ南部ヘルソンで2023年6月7日、ロイター

 ロシアの侵攻が続くウクライナの南部ヘルソン州で6日にカホフカ水力発電所のダムが決壊した問題は、戦時下における水インフラの破壊がいかに深刻な事態を引き起こすのかを改めて示した。歴史的にダムは何度も攻撃の対象となっており、近年も空爆されたり武装勢力に占拠されたりする事例が相次いでいる。軍事専門家は「紛争でダムを攻撃から守るのは難しい」と指摘する。

 ウクライナでの攻防戦で洪水が引き起こされたのは、今回が初めてではない。米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、ロシア軍の侵攻から2日目の2022年2月25日、首都キーウ(キエフ)を目指していたロシア軍を足止めするため、ウクライナ軍が近郊のダムで放水を開始した。その結果、キーウの北約35キロにある村デミディウで洪水が発生。ロシア軍の車列は前進できなくなり、キーウへの侵攻を阻んだ。

 戦時下でダムが持つ戦術的な意義は大きい。故意に水門を開閉したり破壊したりすることで…

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【ウクライナ侵攻】

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