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最前線の記者がそれぞれの取材テーマを論じます。1976年にスタートした毎日新聞を代表するコーナー。

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卓球・石川佳純さんの引退 最後までプロに徹した23年=田原和宏(東京運動部)

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3大会連続出場となる東京五輪で、気迫のこもったプレーを見せる石川佳純さん=東京体育館で2021年7月28日、久保玲撮影
3大会連続出場となる東京五輪で、気迫のこもったプレーを見せる石川佳純さん=東京体育館で2021年7月28日、久保玲撮影

 発表は突然だったが、決断は必然だった。

 卓球でオリンピックのメダルを3大会連続で獲得した石川佳純さん(30)が現役を退いた。記者会見では「やりきった」と語り、晴れやかな笑顔をのぞかせた。第一線でなくとも違う形で競技を続けることもなければ、事前に引退を公にして花道を飾ることもなかった。最後までプロに徹した23年の卓球人生だった。

 私が石川さんのことを知ったのは2005年2月。記者として山口県柳井市に駐在していた。卓球用品メーカー、タマスの創業の地で「卓球のまち」として知られる。卓球の国際大会が隣町であり、山口市出身の石川さんが交流のため参加していた。まだ小学生だったが、子どもの頃から活躍した福原愛さんにちなみ、「愛ちゃん2世」と呼ばれ始めた頃だった。

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