100勝の重み知る北海道ガスのエース、ほろ苦のマウンド　都市対抗

第94回都市対抗野球大会（19日・東京ドーム）

●札幌市・北海道ガス0―9春日井市・王子○

　北海道勢として都市対抗通算100勝目の懸かる先発を託されたのは、やはりエースだった。

　札幌市・北海道ガスの大城祐樹。「チームとしても個人としても100勝目を取る」と力強く誓ったマウンドのはずだった。だが、試合に向けて調子が上がらず、不安を抱えたまま臨んだ。

　「丁寧にいこう」。その思いが強すぎた。ボールが先行し、先頭打者にフルカウント。投手は走者なしの場合、12秒以内に投げる必要があるが、気づけば「ピッチクロック違反」。いきなり四球を与えた。

　「先頭を切る」というリズムが狂った。次打者にも四球。無死一、二塁から春日井市・王子の3番・平野陽大に甘く入ったカットボールを右翼席に運ばれた。

　北海道…