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この異常な暑さでは、本を読む意欲も深く物事を見据える思考力も、すべて蒸発して消えてしまいそうである。そんな中でふと手に取ったのが『慣れろ、おちょくれ、踏み外せ 性と身体をめぐるクィアな対話』(朝日出版社・1980円)。LGBTQの当事者である森山至貴さんと能町みね子さんが対談形式で、LGBTQについて、また彼らをめぐる差別、結婚や少子化問題までを語り尽くした一冊なのだが、これがとんでもなく面白くて、一気に暑さもだるさも吹き飛んでしまった。
自分もジェンダーや差別の問題について少しは勉強しているつもりでいたが、この本で語られている言葉はこれまでまったく目にしたことがないくらい大胆で、フレッシュで、アナーキーなものだった。読んでいる間じゅう、脳はずっとジェットコースターに乗っているように急カーブや大回転に揺さぶられて嘔吐(おうと)してしまいそうだった。しかしそれでも、それは爽快としか言いようのない体験だった。
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