四次元ポケットのない「ドラえもん」 進化するAI、揺れる著作権
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ある画像生成AI(人工知能)に記者が「ドラえもん」と入力すると、あのネコ型ロボットとは似ても似つかぬ怪獣が出てきた。鋭い角と長い毛を生やし、赤い目を見開いている。四次元ポケットはなく、なぜか赤ワインの入ったグラスを抱えている――。
これはAIのミスではない。背景にはAIと著作権を巡る難題がある。
<目次>
・丸1日かかる絵が30分で
・消えた「さつきあい」
・損害賠償や刑事罰のリスクも
・日本は「機械学習パラダイス」
・黒くないミッキーマウス
・規制に消極的な政府
2022年夏、誰もが簡単に高精度の画像が作れる「ミッドジャーニー」などの画像生成AIが登場すると、ネット交流サービス(SNS)で議論が起きた。
多くのAIは開発過程で既存の絵や写真を無断で大量に読み込み、それらのデータを基に新たな画像を作り出す。それは著作権侵害に当たるのか、それとも技術革新のために許されるのか。AIの急速な普及にルール整備が追いつかず、クリエーターの間でも評価は分かれる。
丸1日かかる絵が30分で
フィギュアや漫画本に囲まれた部屋の真ん中に大型のタブレットとパソコンが並ぶ。「一から手で描くと丸1日かかる絵が、AIを使うと30分くらいでできることもある」。AIの利点を強調するのは、漫画家のだろめおんさんだ。小学館のウェブサイ…
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