大手の賃上げ率が33年ぶりに5%を超えた昨年に続き、今年の春季労使交渉(春闘)も大企業を中心に6%超えの回答が相次いでいる。一方、この2年の賃上げに満足している人の割合は、2割未満にとどまることが民間調査会社の調べで明らかになった。物価高の影響で、賃金上昇の実感は乏しい。
NTTデータ経営研究所とNTTコムリサーチが2024年11月に調査し、従業員10人以上の企業で正社員として働く全国の20~50代の男女計1080人から回答を得た。
23年か24年に賃上げを経験した人(538人)を対象に、「賃上げが物価高に追いついているか」を尋ねたところ、「大いに感じている」は4・1%、「感じている」は11・7%となり、合わせて15・8%にとどまった。
また、「賃上げ後の賃金が自身の業務に見合っているか」を聞いたところ、「大いに感じている」は2%、「感じている」は17・7%。多くが業務量や貢献度合いに見合っていないことに不満を抱えているようだ。
NTTデータ経営研究所の担当者は「企業が賃上げや働きやすい環境づくりに取り組むことは必須。働きぶりを公正に評価し、報いることができるようにメリハリのある賃上げが重要」と分析している。【加藤結花】