ラトニック米商務長官は14日、米国に輸入する自動車に対する関税について、日本を含む全ての国に発動する考えを示した。トヨタ自動車など日本メーカーにとって米国は重要市場。大幅な関税が課されれば経営への打撃は不可避で、日本経済の屋台骨を揺るがす恐れがある。
トランプ米政権は現在の10倍となる25%の自動車関税を4月2日に始める方針。ラトニック氏は米FOXビジネスのインタビューに対し「我々は日本や韓国、ドイツから多くの自動車を買い、カナダやメキシコで自動車を生産している。それらを自国に戻す時だ」と主張した。
また、「全ての国の車に課す必要がある。日本が韓国やドイツなど他の国に比べ、不当に有利にならないようにする」と述べ、適用除外を設けない方針を明らかにした。
ラトニック氏が名指ししたのは、2024年の米国の自動車輸入額の上位5カ国で、いずれも米国が巨額の貿易赤字を抱える。日本については、米国が399億ドル(約5・9兆円)相当の日本車を輸入したのに対し、米国車の日本への輸出額は8億ドルにとどまった。
日本政府は武藤容治経済産業相や岩屋毅外相が、米閣僚との会談で日本の適用除外を要請したが、いずれも不発に終わった格好だ。
トランプ大統領は、高関税をてこにした米自動車産業の復活に執念を燃やす。
日本メーカーなどが生産拠点を構えるメキシコやカナダを対象に25%関税を3月4日に発動。米メーカーの影響緩和を目的に適用を1カ月免除したが、免除終了後は徴税を開始する。これに4月2日発動予定の自動車関税を組み合わせることで、すべての国からの輸入車を事実上締め出し、米国への生産移転を強力に進めるのが狙いとみられる。
トヨタやホンダ、日産自動車は米国販売車の4割前後を日本を含む他国で生産しており、関税発動なら販売急減は必至だ。米メーカーを含めた米市場全体でも米国販売の4割は輸入車のため、自動車の大幅な値上がりが米国の物価上昇(インフレ)を再燃させかねない。
こうした懸念から米国株は下落傾向だが、トランプ氏は自動車以外の品目でも、米国に関税を課す国に同程度の関税を発動する「相互関税」を2日に発動させる方針だ。【大久保渉(ワシントン)、竹地広憲】
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