記者が取材現場で感じた思いやこぼれ話を発信していきます。
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AIとの対話=長沢英次 /静岡
2023/4/30 05:14 657文字「長沢英次は、毎日新聞社員で、テレビ番組のキャスターや解説者としても活躍しています。主に政治・経済分野を担当し、著書に『なぜ私たちは売られたのか リーマンショックから教訓する金融危機』などがあります。また、テレビ番組『ニュースの深層』や『よるバズ!』などに出演しています」 今話題の対話型の人工知能
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井上靖と村上春樹=石川宏 /静岡
2023/4/23 05:17 628文字長泉町の井上靖文学館が企画展「井上靖と芥川賞」を開いている。その取材で、井上が芥川賞選考委員として、大江健三郎を高く評価していたと知った。通俗性もある井上と、難解な文体の大江。水と油と思っていたので意外だった。では、井上は村上春樹さんをどう評価しただろうか? 村上さんは79年に「風の歌を聴け」で、
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次は具体策の発信を=深野麟之介 /静岡
2023/4/16 05:23 651文字12年ぶりの新市長が静岡市に誕生した。新人3人が争った市長選は、元県副知事の難波喬司氏(66)が他の2人を大きく引き離して初当選を果たした。 難波氏は立候補表明後、政策を実行して結果を出すという「市政運営の理念」を前面に掲げた。その半面、市政の課題について自身が考える解決策を、演説や記者会見の場で
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半ズボンのチアリーダー=皆川真仁 /静岡
2023/4/9 05:12 694文字今春のセンバツは3年半ぶりに声出し応援が解禁され、アルプススタンドに活気が戻ってきた。その一方で喜ばしいことではないが、ミニスカートから半ズボンに衣装を変更するといったチアリーダーの盗撮対策も注目を集めた。 昨秋の東海大会での一幕が忘れられない。スタンドの応援風景を撮ろうと内野スタンドでチアにカメ
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選ばれる理由=最上和喜 /静岡
2023/3/19 05:08 650文字ネットフリックスなどの動画配信サービスのおかげで、自宅で簡単に映画やドラマを楽しめる時代になりました。転勤族の私にとって赴任先でロケ地を巡ることも楽しみです。 県内では牧之原市が有名です。最近では福山雅治さんが物理学者役で難事件を解決する「沈黙のパレード」(2022年)や、主演に岡田准一さんを起用
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「異常な性癖」発言=山田英之 /静岡
2023/3/12 05:03 615文字浜松市議会の最大会派・自民党浜松の柳川樹一郎市議(72)による性的少数者を巡る「異常な性癖」発言は、多くの当事者や支援者を傷つけた。 発言は私的な場所でなく、市議会市民文教委員会で今年2月にあった。実際の発言はどのような内容だったのか。市議会事務局に確認した。 男性中学教諭が男性宅への住居侵入容疑
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露天風呂を守れ=長沢英次 /静岡
2023/3/5 05:08 612文字「絶景」「開放感いっぱい」――。インターネットで「おすすめの温泉」を探すと、露天風呂のすばらしさを強調する言葉が並んでいた。春本番を迎え、露天風呂を目当てに温泉観光地に出かける人が増えるだろう。そんな楽しみに水を差すのが盗撮の被害だ。 県警が摘発した盗撮グループの手口には驚いた。高性能の望遠レンズ
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砂漠の中のオアシス=石川宏 /静岡
2023/2/26 05:18 613文字ピークは過ぎたとはいえ、沼津はアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」の“聖地”だ。駅前にラブライブのカフェがあり、キャラクターを描いたバスやタクシーが走る。 街には、やはりキャラクターをデザインした服を着た熱狂的ファン、通称“ラブライバー”が闊歩(かっぽ)する。いや「闊歩」はしない。羊かウサギのよう
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変わりゆく高校野球=皆川真仁 /静岡
2023/2/12 05:01 817文字「3年神様、2年平民、1年奴隷」とは野球名門校の厳しい上下関係を表す言葉として知られるが、センバツに出場する常葉大菊川の取材に通うようになり、学年間の風通しの良さに驚かされている。 昨夏の県大会で、コロナの集団感染に見舞われて敗退した常葉大菊川。昨秋の大会中、選手からは「3年生のためにも勝ちたい」
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黒塗り=深野麟之介 /静岡
2023/2/5 05:18 698文字熱海市伊豆山地区を襲った大規模土石流は発生から1年7カ月が過ぎた。遺族たちが崩落した盛り土があった土地の前・現所有者をはじめ、県と市などに損害賠償を求めた裁判で、遺族が求める「黒塗りがない公文書」の提出に、市が後ろ向きな姿勢を続けている。 公文書には盛り土を巡る所有者と行政のやり取りが記録されてい
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「炎上」と隣り合わせ=最上和喜 /静岡
2023/1/29 05:28 630文字不倫した芸能人がツイッターなどのSNS(会員制交流サイト)に載せた文章に対し、批判や中傷を含む投稿がコメント欄に集中している光景をたまに目にします。ネットスラングで「炎上」と呼ばれる状況です。 飲食店のアルバイトが、食材を粗末に扱う様子を撮影してSNSに投稿する騒動では、バイトはもちろん、店側の衛
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王将戦の勝負メシ=山田英之 /静岡
2023/1/22 05:20 605文字「藤井王将も羽生九段も勝負メシを選ぶのに長考するかもしれない」。掛川市の久保田崇市長が昨年12月に開かれた試食会で心配したほど勝負メシのメニューは多彩だった。 将棋の第72期ALSOK杯王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟主催、ALSOK特別協賛)は藤井聡太王将の先勝で
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より効果的な啓発を=長沢英次 /静岡
2023/1/15 05:15 645文字ある市の選挙管理委員会が市内の高校で実施した「選挙出前授業」を取材した。生徒による模擬投票の様子を見て「これでいいのだろうか」と疑問が湧いた。 生徒たちは、市内に新しくできる中学の校名はどれがいいかを候補の中から選んで投票。開票して集計し、結果が発表された。 過去の模擬投票では武将の名前などを候補
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異次元とは何次元?=石川宏 /静岡
2023/1/8 05:12 632文字世界の人口が80億人を突破する中、日本の人口は減っている。2022年の出生数は80万人を割った。90万人割れがその3年前の19年だから、少子化が加速した感がある。 岸田文雄首相は4日の年頭記者会見で「異次元の少子化対策に挑戦」すると述べた。その中身は(1)経済支援(2)子育て家庭へのサービス拡充(
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保育の未来=皆川真仁 /静岡
2022/12/18 05:04 720文字「なんでここまで虐待がエスカレートしたんだろう……」。裾野市の私立保育園と富山市の認定こども園で、園児への虐待が明るみに出た。埼玉県内の実家に帰省した際、幼稚園教諭だった母が切なそうにつぶやいた。 私が生まれる30年ほど前、母は幼稚園で働いていた。小さな子供の成長を支える仕事は魅力的だったが、限ら
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開湯60周年を超えて=深野麟之介 /静岡
2022/12/11 05:12 669文字新緑と紅葉で知られる川根本町の寸又峡(すまたきょう)温泉が今年、開湯60周年を迎えた。アルカリ性の泉質は肌の汚れや脂分を落とす美容効果から、「美女づくりの湯」と呼ばれる。私も2020年に静岡に引っ越してから2回訪れ、湯上がりのスベスベ感にうっとりした。 名湯の歴史は古い。寸又峡美女づくりの湯観光事
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笑いの真剣勝負=最上和喜 /静岡
2022/11/27 05:09 827文字富士市に暮らす子育てティックトッカー、竹田こもちこんぶさん(44)の記事を7日の毎日新聞夕刊に掲載しました。4人の男の子を育てる竹田さんは、短編動画アプリ「TikTok(ティックトック)」に子育てあるあるネタを投稿して人気を博しています。芸人としての顔も持っていて、今年は日本テレビ系列の人気番組「
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演奏再現装置に期待=山田英之 /静岡
2022/11/20 05:22 578文字モンゴルの伝統的な弦楽器・馬頭琴に触れてみると、楽器そのものが震えていた。浜松市楽器博物館で10月27日にお披露目された演奏再現装置の実演。モンゴル出身の奏者の演奏をデジタル化、細かい振動に変換して楽器に伝えて自動演奏を実現した。 開発したのはヤマハデザイン研究所の柘植秀幸さん(39)。音をデジタ
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アウトバウンドのすすめ=長沢英次 /静岡
2022/11/13 05:05 635文字伊豆半島の観光振興に取り組む一般社団法人・美しい伊豆創造センターの常務理事、林田充さん(61)には忘れられない思い出がある。 JTB台湾社長だった2016年。現地の観光関係者を前にスピーチをする機会があり、あえて台湾語で語った。流ちょうではないが一生懸命に話す姿が人々の心を動かしたらしい。途中で言
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訃報に接して=石川宏 /静岡
2022/11/6 05:06 606文字ノンフィクション作家の佐野眞一さんを敬愛していた。「東電OL殺人事件」には、日本の暗部を垣間見て、衝撃を受けるとともに、恐怖を感じた。 佐野氏は1980~81年に「ドキュメント・ニッポンの性」を週刊文春に連載。後に「性の王国」として本にまとめている。佐野氏はその取材で、性に開放的、飲酒もOKという
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