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侵攻の検証や抑止を 公開情報でウクライナ「可視化」
2022/3/22 10:00 2974文字ロシアによるウクライナ侵攻以降、現地の様子を知ることができるオープンデータ(公開情報)が登場している。日本からも衛星画像やライブ映像をもとに、現状を正確に伝えて記録する動きがある。ウクライナを世界中からモニターし、侵攻の検証や抑止に役立てようとする試みだ。【木許はるみ/デジタル報道センター】 ◇衛
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クリミア危機で成果も……ウクライナ侵攻、ロシア情報戦の「誤算」
2022/3/10 12:00 3774文字偽情報の流布などで他国を混乱させる「情報戦」。2014年のクリミア危機では、ロシアが情報戦を駆使し、ウクライナ南部のクリミア半島をほぼ無血で強制編入したことで知られる。しかし今回のウクライナ侵攻におけるロシアの情報戦には「誤算」があったと、サイバー戦の著書を持つ元在ロシア防衛駐在官の佐々木孝博氏は
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オシント新時代~荒れる情報の海
日本も影響工作の想定と対応を ICPO元総局長、中谷昇氏
2022/1/25 06:30 2815文字特定の意図を持って流布する「ディスインフォメーション」(偽情報)が安全保障上の脅威になりつつある。国や企業が取るべき対策はあるのか。国際刑事警察機構(ICPO)サイバー犯罪対策組織の元総局長で、ヤフーを傘下に持つZホールディングスの中谷昇・常務執行役員(52)に話を聞いた。【聞き手・木許はるみ】
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ファクトチェック
拡散された「トンガの津波」映像 過去に撮影した動画で無関係
2022/1/19 14:00 1504文字15日に発生した南太平洋・トンガ沖の海底火山噴火に関連し、男女が濁流に流される動画に「トンガの津波」という説明がつけられ、ツイッターで拡散している。しかし、この動画はインドネシアのユーチューバーが2021年12月に撮影した映像で、トンガの津波とは無関係だった。動画の説明は誤りだ。(ファクトチェック
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オシント新時代~荒れる情報の海
卒業証書、停電、リュック… 何気ないSNS投稿に潜む落とし穴
2022/1/10 06:00深掘り 1956文字知らないうちに、自分の個人情報が明かされているかもしれない。なんとも不気味で恐ろしいことだが、ネット交流サービス(SNS)の投稿内容から、発信者の情報を特定する行為が忍び寄っている。どのような投稿が危ういのか。身を守るにはどうすればいいのか。サイバー犯罪に詳しい専門家は「常に見られているという意識
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オシント新時代~荒れる情報の海
口座開設の顔認証を突破 ディープフェイクの脅威
2022/1/4 06:00深掘り動画あり 4788文字情報の海に入り込んだ悪意の象徴として、世界中で懸念が高まる「ディープフェイク」。人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)と偽物(フェイク)を組み合わせた造語だ。いまや専門的な知識がなくても、スマートフォン一つで「偽物」が作れる時代になった。 2021年6月、人工知能学会で日立製作所のグルー
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オシント新時代~荒れる情報の海
「ロマンス詐欺」防げ 偽アカ画像、市民がスマホで特定
2022/1/3 06:00 4804文字クリスマスイルミネーションが街を彩る2021年12月上旬。神奈川県茅ケ崎市のJR茅ケ崎駅前のカフェで記者と待ち合わせた真崎久美子さん(仮名)はスマートフォンの画面を開き、若い男女の写真を順に見せた。「本人が見つかるまでは消さずに残しています」。写真は真崎さんが「特定」を試みる男女だ。 「特定班」。
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「異例の言葉、挑戦にひかれた」 話し方のプロが見た眞子さん会見
2021/10/29 16:00 4025文字「過去の女性皇族の結婚会見では見たことのない、異例な内容が随所に盛り込まれていました。お二人の挑戦に引き込まれました」。小室眞子さん(30)と圭さん(30)が結婚を報告した26日の記者会見について、スピーチライターの千葉佳織さん(27)はこう評価する。自民党総裁選候補らの演説を分析してきた千葉さん
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「意外にいいかも」 岸田首相のSNS使い「教科書的」との評価
2021/10/9 12:00 3085文字岸田文雄首相のSNS(ネット交流サービス)が「教科書的なネットの使い方」をしていると専門家たちに評価されているという。「地味だ」「発信力が弱い」と言われてきた岸田氏。自民党総裁選でもネット上では目立った印象はなかった。にわかに信じられないが、どこが評価されているのかを調べた。【木許はるみ/デジタル
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総裁選党員票、女性が名前を勝手に使われた その一部始終
2021/9/28 16:00 3965文字「自分の情報がどうして」。大阪府在住の女性に、見慣れない往復はがきが届いた。29日投開票の自民党総裁選の投票用紙だ。女性は党員になった記憶は全くないが、自民党に問い合わせると「2020年12月に党員に登録されています」と後に連絡があった。総裁選の候補者が党員票の獲得に躍起になる中、足元では何が起き
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「そんたくの出来レース」モリカケ、桜に及び腰の自民総裁選候補
2021/9/24 15:00 4158文字どうもすっきりしない。29日に投開票を控える自民党総裁選で、「モリカケ(森友学園・加計学園)」や「桜を見る会」の問題への立候補者たちの姿勢だ。「信頼ある政治」「自民党を変える」と掲げるわりに、「安倍・菅政治」の負の遺産ともいえるこれらの問題については奥歯に物が挟まったような物言いが目立ち、4人中3
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河野太郎氏は首相になってもブロックするのか 浮かぶ「弱点」
2021/9/14 16:00 5428文字永田町の「異端児」は、なぜ関係を閉ざすのか。自民党総裁選に出馬表明した河野太郎行政改革担当相は、政界最多の240万超のツイッターのフォロワーを誇る。熱心な発信が人気を集める裏で、「ブロック太郎」の異名も持つ。ツイッターから垣間見える河野氏の“弱点”を考えてみた。【木許はるみ/デジタル報道センター】
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実を結んだ強化策 学校観戦、政治との距離…教訓残し パラ閉幕
2021/9/5 20:33深掘り 3572文字東京パラリンピックが閉幕した。新型コロナウイルスの感染急拡大で原則無観客となったが、小中高生らが学校単位で参加する学校連携観戦の中で、162カ国・地域と難民選手団の選手たちは世界新記録を連発するハイレベルな競技を繰り広げた。13日間の祭典は、私たちに何をもたらしたのか。 ◇歴代4位の好成績 強化策
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「まさに命がけ」パラ学校観戦 引率教員が見た実態と保護者の胸中
2021/9/3 08:00 3842文字「命をかけてまで観戦する必要があるのか」「大人の都合では」――。東京パラリンピックの競技会場で、子どもたちが学校単位で観戦する「学校連携観戦プログラム」。新型コロナウイルスが感染拡大する中での実施に批判が高まり、観戦を中止する自治体が相次ぐ一方で、「教育的意義」があるとして参加を続ける自治体もある
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「もてあそばれている」 反コロナワクチン “陰謀論”信じる理由
2021/9/3 07:00深掘り 5070文字猛威が続く新型コロナウイルスのワクチン接種が遅ればせながら進む一方で、接種に反対する医師の本が書店のベストセラーコーナーに並ぶ。反ワクチン論や、ワクチンを推奨する“闇の勢力”がいるなどと主張する“陰謀論”や偽情報が、インターネットも含め、私たちの近くに存在する。ワクチンを忌避する人たちを取材すると
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「底辺は切り捨てられる」都の日雇い仕事、8月休止の“事情”
2021/8/16 16:00 3469文字東京都内の生活困窮者の仕事が「暑さ」を理由に失われている。都が今年初めて、都有地の清掃などの日雇い仕事を8月の1カ月間、休止したからだ。名目は「熱中症対策」だが、取材を進めると別の“事情”も見えてきた。「底辺の人間は切り捨てられる」。ホームレスたちに渦巻くのは不信感ばかりだ。【木許はるみ/デジタル
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「平和の祭典」に住み家を追われた足元の人々 求められる福祉とは
2021/8/16 06:00 3982文字オリンピックのために、住み家にしていた東京・国立競技場の周辺を3度追われた野宿者がいた。閉幕後もかつての居場所はフェンスで囲われたままだ。五輪開催を理由に、各地の野宿者は排除されたり、移動を強いられたりした。「平和の祭典」は生活困窮者の日常を脅かした。【木許はるみ/デジタル報道センター】 ◇57年
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メンタリストDaiGo氏が踏み越えた一線 YouTubeの責任は?
2021/8/14 16:00 4009文字「メンタリスト」という肩書で活動するDaiGo氏が、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で「ホームレスの命はどうでもいい」などと、路上生活者や生活保護受給者を差別する発言をした問題を受け、専門家の間で、インターネットサービスを展開するプラットフォーム事業者の責任を問う声が出ている。Da
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ホロコーストやゆ 親戚を亡くした在日ユダヤ人、五輪への思い
2021/8/1 15:00 2146文字「祖父はホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を逃れました」。日本在住約20年になるユダヤ人女性はホロコーストで多くの親戚を亡くした。東京オリンピックの開会式直前に明るみに出たホロコーストをやゆするコントに胸を痛めた。東京五輪が開催される中、女性は今、何を願うのか。【木許はるみ/デジタル報道センター】
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憤り、無関心、諦め……開会式その日を複雑な思いで迎えた人たち
2021/7/24 17:34 4083文字直前まですったもんだが続いた東京オリンピックが23日、ようやく開幕した。新型コロナウイルスの感染拡大は収まるどころか悪化の一途をたどり、史上初めて延期された「スポーツの祭典」のゴールを阻む恐れもある。首都で57年ぶりに聖火がともった日を、複雑な思いで迎えた人たちを追った。【木許はるみ、塩田彩、大野
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