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「普通」をほどく
リア充はもう古い? 住人たちに聞くメタバースの可能性
2022/5/20 17:00 3826文字インターネット上の3D仮想空間「メタバース」。その世界で「アバター」と呼ばれるキャラクターになって過ごす人が増えている。余暇として楽しむ人もいれば、自分らしくいられる場所を見いだしたというマイノリティーの人もいる。メタバースとはどんな場所なのだろう。そこで過ごす人たちに話を聞いてみると、これまでの
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さらば「中銀カプセルタワー」 場所に縛られぬ生き方の象徴、解体
2022/5/15 08:00 2099文字サイコロのようないくつもの住戸がそびえる「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」(東京都中央区)の解体工事が進んでいる。日本を代表する建築家、黒川紀章(1934~2007年)の傑作として注目を集めた集合住宅だ。生物が新陳代謝するように、時代や必要性に合わせて建物が変化する「メタボリズム」の思想を象徴
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「ウチはウチよ」 3代続いたファッションデザイナーの哲学
2022/5/1 11:00 2271文字ファッションデザイナー、鳥居ユキさん(79)は19歳でデビューしてから今年で60年を迎える。一度も休まず続けてきた新作コレクションの発表は3月で通算121回目を数えた。終戦直後の東京・早稲田に洋装店を開いた祖母、洋服作りを担い銀座に進出した母と、デザイナーのバトンを3代にわたってつないできた鳥居さ
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今秋100歳 染色家・柚木沙弥郎さんが語った「自由」とは
2022/3/20 10:00 2504文字染色家の柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)さんは100歳を目前にした今も、現役のアーティストとして多くの人々を魅了している。昨年開いた個展には、会期の69日間で3万人超も足を運んだほどだ。国内外の若いクリエーターからコラボレーションのオファーも絶えない。そんな“スーパークリエーター”の魅力に触れたいと
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King Gnuら輩出の東京芸大 次期学長、日比野克彦氏の改革論
2022/2/5 14:00 2944文字気鋭のアーティストとして知られる日比野克彦さん(63)が4月、東京芸大の第11代学長に就任する。20代で段ボールアートを世に問うなどして脚光を浴び、以降デザイン、広告、さらにはトーク番組の司会までこなし、若者文化をリードしてきた。一方、東京芸大といえば芸術系としては唯一の国立大という権威。日比野さ
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デジタル作品が75億円? 美術界を席巻する「NFTアート」とは
2021/12/12 15:00 4431文字毎年恒例の「2021ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に「リアル二刀流/ショータイム」が決まった。大賞は逃したが、ノミネートの中でひときわ謎めいていたものがある。「NFT」だ。今年のデジタル業界を熱くしたキーワードだという。「耳なじみがない」とスルーしそうになるが、ちょっと待ってほしい。アート
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東京五輪で痛感「日本の文化は貧しい」建築家・伊東豊雄さんの慨嘆
2021/10/31 07:00 2523文字東京五輪・パラリンピックで繰り広げられた数々のドラマに、胸を熱くした人は多いだろう。そのメイン会場となったのが国立競技場だった。だが振り返ってみると、デザインを選定する段階で、かなりの「ゴタゴタ」があった。紆余(うよ)曲折の末に行われたデザインコンペで、最終選考に残ったもののあと一歩届かなかったの
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ベネチア建築展グランプリの寺本さん 生かした「アラブの産業廃棄物」
2021/9/25 10:46 3208文字今夏の東京五輪では日本人選手のメダルラッシュが続いたが、「建築のオリンピック」と呼ばれる催しをご存じだろうか。イタリアで2年に1度開かれるベネチア・ビエンナーレ国際建築展(11月まで開催)。今年は17回目となり、その「国別参加部門」でアラブ首長国連邦(UAE)の作品がグランプリにあたる金獅子賞に輝
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夕刊連載小説「水車小屋のネネ」はこんな物語 1日スタート
2021/7/1 08:00 1959文字7月1日から夕刊連載小説「水車小屋のネネ」がスタートします(月~土。祝日を除く)。書き手は、芥川賞作家の津村記久子さんです。物語の主人公は、小学3年生の律とその姉で18歳の理佐。冷淡な親から逃げて山あいの町にたどり着き、見ず知らずの隣人らに見守られながら大人になっていく――。そんな2人の歳月を描き
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「科学的根拠を」 分かれた明暗 博物館は休館、コンサートは緩和
2021/5/11 20:32 1574文字政府は11日、緊急事態宣言を受けて臨時休館していた東京都内の国立の博物館や美術館5施設について、引き続き休館とすることを決めた。12日から再開予定だったが、東京都の要請を受け入れた。一方、緊急事態宣言に伴い原則無観客とされていたコンサートなどのイベントは一部緩和で実施可能となり、明暗が分かれる形と
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超高層ビルの元祖・東京海上日動ビル解体へ 戦後の都市開発に一石
2021/5/1 12:00 1546文字国内有数のオフィス街、東京都千代田区丸の内に1974年、初めて建った超高層ビル「東京海上日動ビル」が建て替えのため解体されることになった。モダニズム建築の巨匠、前川国男(05~86年)の代表作でもあるこのビルは、60年代には都市の「美観論争」を巻き起こし、高度経済成長期における街づくりに一石を投じ
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現代アートへの距離を縮めよう ろう者のためのワークショップで楽しみ方探る
2020/11/19 14:30 1765文字現代アートに興味を持つろう者たちが集まり、楽しみ方を探るワークショップがこのほど、横浜市西区の横浜美術館で開かれた。視覚表現だけでなく、音や声もその作品の一部となることが少なくない現代アートだが、会場に流れる音声を文字にして読んでもらうなど工夫した。より開かれたアート体験を目指す、ろうの当事者と美
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「生きていることをそのまま表現する」 日産アートアワード・グランプリ受賞の潘逸舟さんインタビュー
2020/9/14 10:30 2121文字次世代の現代美術を担う作家を支援する「日産アートアワード2020」(日産自動車主催)でグランプリを受賞した潘逸舟(はんいしゅ)さん(32)は上海市生まれの現代アーティストで、揺らぐ自身のアイデンティティーや、移動しながら生きることをテーマに制作を続けている。同アワードの受賞作品「where are
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芸能人の逮捕で作品公開の停止は当たり前か? 自粛の背景にあるものを考える 永田夏来さんインタビュー
2020/6/19 15:41 4016文字ミュージシャンや芸能人が逮捕されると、「必ず」といっていいほど、CDが出荷停止・回収され、出演作の公開や放送が中止される。俳優でミュージシャンのピエール瀧さん(53)が逮捕された際、所属するテクノユニット「電気グルーヴ」の音楽も一斉に聴けなくなった。音源の配信やCDの出荷が再開されたのは、瀧さんの
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「女性は無知の観客か」「作品がまるで脇役」……「美術館女子」キャンペーンにネット上で批判
2020/6/16 16:05 1847文字女性アイドルが美術館を巡る様子を写真で紹介し、「アートの力」を伝えるキャンペーン「美術館女子」に、「性差別だ」「肝心の作品が脇役になっている」などの批判がインターネット上で集まっている。美術関係者らは「無知の観客として女性を描いている。ジェンダーの不平等が言われているのに、配慮不足だ」と指摘する。
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