-
負債総額1兆円超 製造業で過去最大、マレリ破綻の舞台裏
2022/7/19 10:30 2462文字日産自動車を主要取引先とする部品大手マレリホールディングス(さいたま市)が経営破綻した。負債総額は1兆円を超え、製造業で過去最大だ。19日の債権者集会で事業再生計画案が可決され、東京地裁からも認可を受けたが、日本を代表する部品メーカーがなぜ、ここまで追い込まれたのか。毎日新聞が入手した再生計画案を
-
脱炭素へ車の未来はEVだけ? メーカー、代替燃料の開発加速
2022/7/12 05:00 2579文字脱炭素に向けてモーターで動く電気自動車(EV)の開発競争が世界的に加速する一方、国内では二酸化炭素(CO2)を基本的に出さない水素エンジンやバイオ燃料の研究開発も同時に進んでいる。「100年に1度」とされる自動車産業の変革期を乗り越えるにはどうすればいいのか。メーカーの取り組みを取材した。 ◇トヨ
-
節電要請7月開始 企業が進めるあの手この手 脱炭素との狭間で苦悩
2022/6/30 19:23 1798文字日本列島が連日、厳しい暑さにさらされる中、全国規模の節電要請期間が7月1日にスタート。政府や電力各社は供給増を模索するが、需給逼迫(ひっぱく)を大幅に改善するのは難しい状況だ。この夏を乗り切るには企業の取り組みがカギとなる。 ◇TDRアトラクションを自家発電で 政府の節電要請を受け、電気を使う側の
-
東芝「物言う株主」選任で問われる経営の独立性 非上場化に反対多く
2022/6/28 21:27深掘り 2158文字28日に開かれた東芝の株主総会で、取締役候補13人が全員選任された。ただ、物言う株主幹部の選任に反対していた社外取締役の綿引万里子氏は、再任直後に辞任する事態となった。今後は非上場化を含む再建案の絞り込みが本格化するが、株主から「上場廃止に反対する」と反発の声も相次いでおり、荒波の中での船出となっ
-
テレワークない働き方に逆戻り?マスクは? コロナ指針緩和の影響は
2022/6/17 14:41 2624文字経団連が17日、新型コロナウイルスの感染対策指針を改定し大幅に簡略化した。感染状況の改善を踏まえたものだが、コロナ禍のもとで進んだ企業のテレワーク(在宅勤務)やマスク着用は今後どうなるのか。 ◇感染者減り、テレワークから出社に戻る企業が増加 新型コロナの感染拡大で在宅勤務はこの2年で急速に広まった
-
-
EVシフト加速で「廃業」? 始まった部品メーカーのサバイバル
2022/5/12 05:00 2375文字世界で電気自動車(EV)の開発競争が激化し、自動車業界は「100年に1度」の大変革期に突入した。EVシフトが進めば自動車の部品点数は大幅に減る。日本の自動車産業を支えてきた部品メーカーは生き残ることができるのか。最前線を取材した。 ◇続けても「先がない」 半世紀以上にわたって自動車エンジン用のアル
-
一時停止でしのぐか、完全撤退か 苦悩するロシア進出の日本企業
2022/4/15 19:47 1716文字ロシアのウクライナ侵攻に解決の糸口が見えない中、ロシアに進出する日本企業が対応に苦慮している。閉店したうどんチェーンの店舗跡では、会社の意に反して似た看板を掲げた店が営業を続けている。資産の押収などを恐れて完全撤退に踏み切れない企業も多いが、戦争が長引けば大きな批判を招きかねない。先の読めないリス
-
古都揺るがした「野党共闘」 共産の牙城・京都、選挙戦振り返る
2021/11/4 16:30 1613文字立憲の重鎮、小沢一郎氏から贈られた勝利を祈る「為書(ためが)き」を街頭に並べて「政権交代」を呼び掛け、演説会では立憲の原口一博副代表が「野党共闘の柱であり、要であり、リーダーだ」と語る映像を流す――。今回の衆院選で、共産のベテラン候補が展開した選挙戦の様相だ。立憲や共産などが掲げた「野党共闘」の現
-
衆院選後、日本経済どこへ? せめぎ合う「緊縮路線」と「積極路線」
2021/11/3 09:55 1782文字今回の衆院選は新型コロナウイルス禍で傷付いた経済を、どう立ち直らせるのかが大きな争点となった。10月31日の投開票で、自民は公示前から議席を減らしたものの「絶対安定多数」を確保。野党は維新が躍進する一方、立憲や共産は議席を減らし「野党共闘」は実らなかった。この結果が、経済政策に与える影響は。松尾匡
-
薄氷の野党共闘 政権交代へ、立憲と共産「あうんの呼吸」
2021/10/21 18:03 1996文字今回の衆院選では、野党5党がかつてない規模で候補者を一本化し、与党との対決構図を作った。ただ、戦いの最前線では、共闘の軸となる立憲民主と共産が十分な協力関係を築けず、比較的順調な選挙区でも両者の関係は薄氷の上に成り立つ。政権交代を目指す「本気の野党共闘態勢」(志位和夫共産党委員長)の実情とは。 立
-
-
バタバタと廃業するゲストハウス インバウンド消えた京都は今…
2021/5/23 11:00 2844文字新型コロナウイルスの感染拡大による観光不振で、ゲストハウスをはじめとした簡易宿所が京都でバタバタと廃業している。一方でこうしたコロナ禍にあっても、長期滞在者を増やしている施設もあるという。日本を代表する観光地で何が起きているのか。訪日外国人(インバウンド)の姿が消えた古都を記者が歩いた。【福富智】
-
感染拡大 大型連休前、焦った都庁 吉村府知事は「酒自粛」強調
2021/4/23 22:55深掘り 1099文字3度目の緊急事態宣言では、大型商業施設や酒類を提供する飲食店などへの休業要請に踏み込んだ。私権の制限を含む措置に、東京都の幹部は「時短だけで大型連休は乗り切れない」。さらに拡大するかもしれない感染状況を見据えて最後のカードを切った形だ。 都内では12日からまん延防止等重点措置が23区と6市に適用さ
-
京都との縁忘れない 学生がブックカバーとコースターで魅力発信
2021/4/6 12:51 884文字京都の大学で学んでも、卒業後は引っ越すなどして、京都との縁が薄れてしまう学生は多い。そんな現状を変えようと、学生たち自身が同じ学生に向けて、京都の魅力を発信するプロジェクトに取り組んだ。京都の魅力を再確認し、いつか京都に帰ってきてほしい――。学生の街・京都ならではの、学生たちの思いだ。 「学生とつ
-
個人情報さらされてもタイ反体制デモ支援 亡命した京大准教授
2021/3/13 10:00 1270文字反体制デモが長期化しているタイ。学生たちはプラユット首相の退陣や憲法改正に加え、これまでタブーとされた王室の改革も求めている。その活動を、不審者の自宅侵入事件にも屈せず、日本から応援し続けるタイ人がいる。7年間、亡命生活を送る京都大東南アジア地域研究研究所のパウィン・チャチャワーンポンパン准教授(
-
「サル団子」序列1位のオス、内側でぬくぬく 京大霊長類研が写真で分析
2021/2/8 11:00 637文字寒さをしのぐためにニホンザルが体を寄せ合う「サル団子」を観察したところ、より暖かい内側に集団での順位が高いオスが陣取っていたことが、京都大霊長類研究所の石塚真太郎研究員(行動生態学)の調査で分かった。ニホンザルは集団内で厳格な序列が存在することで知られる。石塚研究員は「集団生活の中、順位がもたらす
-
-
コンビニ求人に350人が殺到? 人手不足に悩む職場でいま起きている異変
2021/2/2 07:00 2879文字新型コロナウイルスの感染拡大が、労働市場に大きな変化を生んでいる。これまで人手不足で悩んでいたコンビニエンスストアや介護業界に、コロナで打撃を受けた飲食や旅行業界から、人々が押し寄せているというのだ。長年課題となってきた働き手との「ミスマッチ」は、コロナ禍によって動き出すのか。現状を取材した。【福
-
ゴリラは右利き? アフリカで7割右の野生集団確認 「利き手」獲得メカニズム探る
2021/1/29 17:00 768文字野生で生息するニシローランドゴリラのある集団を観察したところ、「右利き」が約7割を占めていたと、京都大などの研究グループが発表した。霊長類の「利き手」は動物園など飼育下の個体レベルでは複数の報告例があるが、野生で生息する集団を丸ごと分析した事例はほとんどなかった。グループによると、今回の成果はある
-
50代中年ウーバー配達員の奮闘、苦悩 「感謝と複雑な思いと…」
2021/1/26 15:00 3184文字四角い大きな保温バッグを背負い、自転車やバイクで道路を行き来する姿が、都市部では街の風景として定着してきた。「ウーバーイーツ」などの料理配達サービスを請け負う配達員たちだ。自由な時間を活用し、スマートフォンを通じて仕事を受けるスタイルで、若者のアルバイトというイメージが強いが、実はそうでもないのだ
-
コロナで変わる世界
コロナ禍でひとり親の苦境鮮明に 湯浅誠氏が懸念する「今後の復興格差」
2021/1/10 13:00 1838文字新型コロナウイルスの感染拡大は、経済的な格差を広げると指摘されている。困窮する人々をどう支援すべきか。NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長を務める湯浅誠・東京大特任教授に聞いた。【聞き手・福富智】 ――コロナ禍と2008年のリーマン・ショックの違いは。 ◆最大の違いは危機の長さだ。
-
コロナで変わる世界
株価最高値に沸く街の食料配布に長蛇の列 タワマンの足元走る料理宅配 無視できぬ格差
2021/1/9 19:09深掘り 3847文字米東部ニューヨーク市クイーンズ地区。2020年12月22日朝、気温3度で冷たい風が吹く中、無料で食料を配る「フードバンク」が開かれるキリスト教会の前には、新型コロナウイルス感染拡大で職を失うなどした人たちの長い列ができていた。その先の角を曲がっても、次の角を曲がっても、手押し車や大きな袋を抱えた人
-
もっと見る