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電力も水も足りない?…「異例」の夏 厳しい暑さのワケは
2022/6/27 21:08深掘り 3569文字関東甲信地方、東海地方、九州南部は27日、異例の早さでの梅雨明けとなった。気象庁によると、今後2週間は各地で高温が予想されるなど、今年は暑さの厳しい夏になるとみられている。気候変動に伴って日本では猛暑日が増加傾向にあり、冷房利用増加に伴う電力需給の逼迫(ひっぱく)に加え、水不足など多方面への影響が
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拡張する脳
ALS患者の舩後参院議員 意思伝達装置への期待と不安 /9
2022/6/4 07:00動画あり 2115文字脳と機械をつなぐ技術「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)を取り入れた機器の開発が国内外で進み、医療の分野でも応用され始めている。全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)」(ALS)患者がこれまで使ってきた意思伝達装置には限界もあり、
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拡張する脳
脳への介入どこまで? 「ロボトミー」の教訓生かせるか /8
2022/6/3 07:00 1867文字脳と機械をつなぐ技術「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)の医療応用を巡っては、脳にどの程度、介入していいのかという問題がつきまとう。過去に精神医療で脳にメスを入れ深刻な被害をもたらした「ロボトミー手術」から、現代の脳科学研究に至る歴史に詳しい生命倫理政策研究会の橳島(ぬでしま)次郎・共
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拡張する脳
テクノロジーと生きる 超える肉体の限界 /7
2022/6/2 07:00動画あり 2647文字脳と機械をつなぐ技術「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)は、体を動かさず念じるだけで現実の世界を動かし、身体の制約から人を解放する可能性を秘める。病気による限界を克服しようとする難病患者の希望となる一方、「人間とは何か」という問いを私たちに突きつける技術でもある。【池田知広、岩崎歩】連
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拡張する脳
脳波を読み取り文字入力 ALS患者に治験 阪大が計画 /2
2022/5/28 07:01スクープ動画あり 1560文字全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)」(ALS)の患者の頭部に、小型の脳波計を埋め込んで文字入力につなげる治験を、大阪大の研究チームが計画している。ALS患者は症状が進行すると、意識は鮮明なのに周囲とコミュニケーションが取れなくなることがあ
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拡張する脳
愛していると伝えたい ALS患者「完全閉じ込め」の苦悩 /1
2022/5/28 07:00 3441文字脳と機械をつないで機能的に連動させる技術「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)の発展が目覚ましい。念じるだけで機器の操作や文字入力ができるなど、SFの世界で語られていた技術が最近、一気に実用化しつつある。新連載「拡張する脳」の第1部では、BMIが医療に応用され始めている現状を報告する。【
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運用益は主要校のみに 10兆円大学ファンドに高いハードル
2022/5/12 07:00深掘り 3660文字日本の研究力低下を打開しようと、世界に肩を並べる研究大学をつくるために政府が設置した10兆円規模の大学ファンドの支援校の要件を定める法案が、今国会で審議中だ。ただ支援校は一部の主要大学に限られ、収入を増やして成長することを求められるなどハードルも高く、大学関係者からは懸念の声も上がる。【池田知広、
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トランスフォーマー、ゾイド…玩具から着想のロボットが月面へ
2022/4/7 08:00動画あり 1467文字玩具会社のタカラトミー(東京都)が宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発した小型探査ロボット2機が、2022年度中にも月面を探査することになった。大ヒットした同社の変形ロボ「トランスフォーマー」や、組み立て玩具「ゾイド」から着想した技術を使っているという。どんなロボットなのか。 探査ロボは「S
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震度6強、大規模地震が続く震源域 3.11「余震」と判断難しく
2022/3/17 21:00深掘り 2475文字16日深夜に発生した地震では、宮城、福島両県で震度6強の揺れを観測した。2011年3月の東日本大震災以降、東北の太平洋沖では大きな地震が相次ぐ。一方、今回の地震による影響は大きく、乗客を乗せた東京発仙台行きの東北新幹線が脱線した。 今回の地震について、気象庁は17日、陸のプレートの下に沈み込んでい
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ロシア、宇宙開発を人質に 欧米への脅し、挑発…先行き曇るISS
2022/3/6 10:00 1439文字ウクライナ侵攻に対する経済制裁を各国が強化する中、ロシアは伝統的に強みとする宇宙開発を人質に取った対抗措置を次々と繰り出している。ロシア国営宇宙企業のトップは連日、ツイッターで過激な発言を繰り返し、日本や米国、ロシアが参加する国際宇宙ステーション(ISS)の先行きも不透明になり始めた。 「ロケット
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トンガ海底火山噴火で津波、二つの不思議な特徴 中長期的な影響は
2022/1/16 21:10深掘り 3502文字約8000キロ離れた南太平洋・トンガ沖の海底火山噴火が引き金となって国内の広い範囲に出された津波警報と津波注意報。気象庁は当初「津波の被害は心配ない」と発表していたが、約5時間後に一転。対応に追われる太平洋側沿岸部の自治体には戸惑いが広がった。いったい何が起こっていたのか。 ◇「被害の心配ない」か
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冬季の被害警戒 対策徹底で被害者減 日本・千島海溝地震想定
2021/12/21 09:33深掘り 3056文字日本海溝沿いと千島海溝沿いで起きる二つの巨大地震の被害想定が明らかになった。冬は早期避難が難しく、寒さも容赦なく人々を襲うため、死者数も膨らむ。最悪の場合、日本海溝地震で約19万9000人、千島海溝地震で約10万人が亡くなるとされている。一方で内閣府は、防災対策を徹底すれば死者数は8割減らせると強
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【図解】日本海溝・千島海溝地震被害想定
2021/12/21 09:12 0文字 -
都心に浮かぶ「緑に覆われた島」に6000種 皇居の生物調査始まる
2021/11/15 07:00 1933文字国立科学博物館(科博)による大規模な生物相調査が今年8月に始まった。対象は東京23区で最大の緑地を誇る「皇居」。1996年以降、計約6000種の動植物が見つかっており、今回は3期目の調査になる。その顔ぶれからは、都市の環境変化も見えてくる。【池田知広/科学環境部】 ◇大気汚染改善の証し 「皇居で見
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経済安保が変える研究現場 「軍事に頼らぬ技術開発を」 佐倉統氏
2021/11/8 08:00 1578文字激しさを増す米中対立を背景に、日本も主に対中国を意識した経済安全保障の取り組みを強めている。 軍事転用が可能な技術を取り扱うこともある先端科学の研究現場にもその影響は及んでいる。岸田政権は新設した経済安保担当相に科学技術担当相を兼務させ、公的研究費に関する指針を年内に改める方針だ。 国は、研究者は
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押し寄せる経済安保の圧力 「研究室も無縁でいられない」 角南篤氏
2021/11/7 08:00 1643文字米中対立の激化を背景に、「経済安全保障」の取り組みが日本にも求められるようになっている。その影響は、軍事技術と表裏一体の先端科学技術の現場にも押し寄せている。 政府は、研究者は、この問題にどう向き合うべきなのか。 3人の論者に問うインタビューシリーズの2回目は、科学技術政策が専門で、内閣府参与も務
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経済安全保障と先端科学 大塚拓議員「中国への技術漏えい止める」
2021/11/6 08:00 1719文字激しさを増す米中対立を背景に、軍事転用可能な技術の流出を防ぎ、希少資源や重要物資の輸出を厳格に管理する「経済安全保障」の取り組みが日本にも求められるようになった。 軍事技術と表裏一体の先端科学は、この経済安保と深い関わりを持つ。10月に発足した岸田政権は初めて経済安保担当相を置き、科学技術担当相と
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はやぶさ2が持ち帰った石とは/下 「昔話が楽しみ」研究者の思い
2021/10/11 07:30 4146文字探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取した、約5・4グラムの真っ黒い石や砂。来年6月までの初期分析に当たる6チームのリーダーが、この貴重な試料に対して抱く思いはさまざまだ。「小惑星の物質って、自分にとってどんな存在ですか?」。問いに対する答えからは、それぞれが研究にかける情熱が伝わってくる。
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はやぶさ2が持ち帰った石とは/中 汚染なき物質が持つ「深い情報」
2021/10/10 07:30 3612文字人類が小惑星の物質を直接分析したのは、2010年に初代の探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星イトカワの物質が初めてだった。昨年12月、「はやぶさ2」が地球へ届けた小惑星リュウグウの石や砂は2度目の分析となる。「想定を大きく超えた」とは言うものの、5グラムほどしかない試料だから、慎重な取り扱いが欠か
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はやぶさ2が持ち帰った石とは/上 分析が進む太陽系の「普通」
2021/10/9 07:30 5319文字小惑星探査機「はやぶさ2」が地球へ持ち帰った小惑星リュウグウの石。今年6月から初期分析が進められている。初期分析は、1年という定められた期間内に、はやぶさ2プロジェクトの一環として太陽系や地球の謎を解き明かす研究だ。世界14カ国から269人の研究者が参加する。貴重な小惑星の物質を扱う緊張感の中、研
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