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「人生終わった」中2でヤングケアラーに 夜間中学で再起の25歳
2022/5/7 08:00 2052文字「ああ、もう人生終わったな」――。中学2年のある日、女性(福岡市東区)の日常は一変した。病の母を介護し、幼い妹を世話する「ヤングケアラー」となったことで学校生活を続けられず、夢も諦めた。しかし25歳になった今、年齢や国籍に関係なく生徒を受け入れる夜間中学で再び学び始めた。「誰かの役に立ちたい」とい
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ゼレンスキー氏 演説に「共通経験」にじませ 英米と異なるトーンに
2022/3/23 21:22深掘り 2260文字ウクライナのゼレンスキー大統領は日本の国会でのオンライン演説で、原発事故や住まいを追われた人々の存在といった「両国共通の経験」をにじませた。チャーチルやキング牧師ら著名人の言葉を引用する英米などでの演説とトーンは異なるが、そこにはどんな思いが込められていたのか。 「ゼレンスキー氏のスピーチは聞き手
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「会長代理が脱会」麻生派お家騒動 松本純氏の復権、引き金に
2022/2/17 19:23 1232文字自民党第2派閥の麻生派(53人)が第3派閥に転落する危機に揺れている。会長代理の佐藤勉前総務会長らが月内にも脱会を予定するためだ。佐藤氏らは菅義偉前首相との連携を模索しているとされるが、党内からは「お家騒動」に冷ややかな声も漏れる。 17日昼の麻生派定例会合は、いつも通り会長の麻生太郎副総裁のあい
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参院選にらみコロナ対策注力 施政方針演説、触れなかった課題とは
2022/1/17 20:22深掘り 3021文字岸田文雄首相による17日の施政方針演説は、今年夏の参院選に向け、世論の関心が高い新型コロナウイルス対策に力点を置く内容となった。この日、首相が1都10県への「まん延防止等重点措置」適用を19日にも決める調整に入ったのは、年明け以降の感染拡大への対応を誤れば、一気に支持率が低下しかねないという危機感
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皇族確保議論、進展見通せず 与党は及び腰 野党は態度ばらばら
2022/1/12 19:31 1106文字岸田文雄首相が12日、皇室のあり方を巡り、政府有識者会議(座長・清家篤元慶応義塾長)の最終答申に沿った報告書を国会に提出し、議論の舞台は与野党協議に移った。野党側はそれぞれ議論の場を設けるなど急ピッチで体制を整えるが、夏の参院選への影響を懸念する与党側は及び腰だ。各党の態度もばらばらで、意見集約は
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衆院憲法審 自公維国、分科会設置でスクラム 改憲項目はすれ違い
2021/12/16 20:21 1228文字衆院憲法審査会は16日、自由討議を行った。先の衆院選後、国会の憲法審査会が実質的な議論をするのは初めて。自民、公明、日本維新の会、国民民主4党の審査会開催要求に立憲民主党が応じた。4党は分科会設置を求めて共同歩調を取ったが、憲法改正を検討する項目を巡ってはすれ違いも目立った。 「自由討議を行うこと
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書き換え「慣習継承」 一斉点検でも発覚せず 国交省、統計二重計上
2021/12/15 21:28深掘り 3303文字国の基幹統計「建設工事受注動態統計」を巡って、国土交通省が建設業者の提出した調査票を無断で書き換えるなどして二重計上していた。なぜこうした事態が8年にわたり明るみに出なかったのか。正確さを欠いた基幹統計はどういった悪影響を及ぼすのか。政府・与党は幕引きを図るが、野党は反発している。 ◇「悪意はなか
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「100万円」日割りどうなる 与野党折り合いつかず法改正不透明
2021/12/3 19:28 912文字与野党は3日、国会議員に月額100万円を支給する文書通信交通滞在費(文通費)の日割り支給を可能にする国会議員歳費法の改正案について、国会内で断続的に協議した。しかし日割り支給を先行させたい与党側と、使途公開も求める立憲民主党や日本維新の会など野党側との折り合いがつかず、与党内には臨時国会での法改正
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二階派目立つ冷遇 V字回復でも首相候補不在 主流派返り咲きを模索
2021/12/1 19:29 1075文字自民党の二階俊博元幹事長が率いる二階派(44人)が正念場を迎えている。安倍・菅政権では主流派の一角を占めていたが、二階氏の幹事長退任とともに人事などで冷遇される場面が目立つ。衆院選後も所属議員数を微減にとどめて一定の存在感を保つが、次の首相候補がおらず、二階氏の求心力の維持が挽回へ向けた課題となる
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自民、全派閥で議席減少 最大の細田派は「安倍派」衣替えの可能性
2021/11/5 20:02 984文字自民党の7派閥は、先の衆院選で所属議員の引退や落選の影響を受け、軒並み議席を減らした。最大派閥・細田派は首位の座をキープしたが、他派閥では順位の変動もあった。派閥の人数は、党内での発言力を左右する。初当選した新人は33人おり、態度未定の議員を巡る各派の争奪戦が激しくなりそうだ。 10月14日の衆院
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2021衆院選
立憲・枝野氏、強すぎた「創業者」意識 再建の功労と伸び悩んだ支持
2021/11/2 21:12深掘り 1585文字立憲民主党は衆院選での大敗を受け、「創業者」の枝野幸男代表が辞意表明する事態となった。共産党などとの「野党共闘」のあり方を見直すべきだとの声が高まり、代表選では共産との距離感や世代交代が争点となる。国会運営や来夏に迫った参院選に向けた選挙協力にも影響が出そうだ。 ◇ 「(衆院選で)政権選択選挙
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「岸田さんは弱い」陰る選挙の顔 参院補選、自民1敗のダメージ
2021/10/25 21:04深掘り 2107文字衆院選投開票(31日)を1週間後に控えた中で行われた参院静岡選挙区、山口選挙区の両補選は、自民党が静岡で敗れて1勝1敗に終わり、与党は情勢分析に追われた。衆院選では接戦の選挙区は依然多いとみられ、与党側は体制の立て直しを迫られている。野党側は静岡での勝利を共闘への追い風につなげようと躍起になってい
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与党、政権継続訴え 野党は候補者一本化で大幅増狙う 衆院選公示
2021/10/19 20:41深掘り 3116文字衆院選は19日に公示され、小選挙区では自民、公明両党と、立憲民主、共産両党を軸とする野党5党、日本維新の会との対決構図が固まった。与党は政権継続を訴えながら野党の分断も図る。立憲などは213選挙区で候補者を一本化したことで議席の大幅増を狙う。31日の投開票に向けて攻防が激化しそうだ。 ◇「追い風感
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「成長」が先か「分配」か 党首討論で対立 首相は消費減税を否定
2021/10/18 21:31深掘り 2998文字与野党党首は18日の日本記者クラブ主催の討論会で、岸田文雄首相(自民党総裁)が掲げた「新しい資本主義」を巡って応酬した。首相は経済成長を実現して分配政策に取り組むと説明し、立憲民主党の枝野幸男代表らは金融所得課税の強化などで分配策を優先すべきだと反論。新型コロナウイルス対策や選択的夫婦別姓制度でも
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焦点は与党の「減少幅」 野党との「一騎打ち」で議席どうなる
2021/10/14 22:45深掘り 2882文字衆院が14日に解散され、与野党は事実上の選挙戦に入った。岸田文雄首相は選挙日程を前倒しして「短期決戦」に持ち込んだことで、与党に有利な展開につなげようと腐心するが予断を許さない状況だ。これに対し、野党は政権発足直後の解散を批判し、候補者調整を加速している。 ◇短期決戦どうなる 岸田首相は衆院解散後
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勝算なき岸田氏の党改革 揺れた菅政権 何が運命を分けたのか
2021/10/12 21:41深掘り 4390文字自民党総裁選で総裁の座をつかんだ岸田文雄首相は14日、衆院解散に踏み切る。1年前の総裁選で大敗し「終わった男」とまで言われた岸田氏と解散への強い執念を燃やしながら退陣に追い込まれた菅義偉前首相。何が運命を分けたのか。菅氏退陣から岸田政権誕生までを検証する。(肩書は当時) ◇岸田氏「権力の集中と惰性
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岸田首相初陣 問われる「衆院選の顔」 参院2補選・告示
2021/10/7 21:16深掘り 2248文字岸田文雄首相の「初陣」となる参院静岡選挙区と山口選挙区の両補選が告示された。衆院選が目前に迫る異例の日程で、自民党は2議席確保を目指す一方、野党は共闘が成立せず不安を抱える。与野党ともに衆院選を強く意識しながらの選挙戦に突入した。 「選挙を通じて岸田に任せるか、ご判断いただく。ぜひ任せられるという
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若手・中堅の起用にこだわった岸田カラー 否めぬ「アピール先行」
2021/10/4 21:17深掘り動画あり 2096文字岸田文雄首相は衆院選を19日公示、31日投開票で実施することを決断した。選択肢が限られる中、当初想定より1週間前倒しして、短期決戦に臨む。発足した新政権は、若手・中堅を登用して「岸田カラー」をアピールするが、自民党総裁選で支援を受けた派閥に配慮した順送り人事も混在し、衆院選向けの陣容として疑問符が
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「麻生派政権のような」岸田新総裁の人事 安倍氏周辺で渦巻く不満
2021/10/1 21:32深掘り 3268文字自民党の岸田文雄総裁は1日、新執行部を発足させた。間近に迫る次期衆院選に向け、安倍晋三前首相と麻生太郎副総理兼財務相に配慮し、細田、麻生両派を優遇し安定を優先した布陣だが、人事では甘利明幹事長の意向が色濃く映り、党内では早くも不満がくすぶる。野党は金銭授受問題で2016年に甘利氏が経済再生担当相を
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総裁選4候補、特色アピールに苦心 岸田、高市両氏「格差」で温度差
2021/9/26 21:02深掘り 2960文字自民党総裁選の候補4氏による党主催の討論会「オープンタウンミーティング」が23~26日、オンライン形式で開催された。一般市民からの質問をもとに、新型コロナウイルス対策やエネルギー政策、憲法など多岐にわたり議論を展開したが、4氏とも主要政策の方向性に大きな違いはなく、特色を打ち出すのに苦心した。 ◇
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