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経済記者「一線リポート」
ロボットが跳んだりはねたり VR就活の不思議空間
2021/11/25 05:32経済プレミア 1807文字明治安田生命保険の本社エントランスにはロボットたちがずらりと並び、担当者の会社説明に耳を傾けている――。これは近未来の話ではない。同社が8~9月に実施したインターネット上の仮想現実(VR)空間を使った学生向けのインターンシップ(就業体験)だ。 新型コロナウイルス禍で、対面型のインターンや面接は困難
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食品値上げラッシュで消費者から悲鳴 物価はどこまで上がるのか
2021/11/22 06:00 2068文字パンや食用油など、身近な食品の値上げが相次ぎ、家計の負担感が増している。モノの値段はどこまで上がり、私たちの暮らしにどう影響するのだろうか。【竹地広憲、池田美欧、松山文音、和田憲二】 ◇年金暮らしを直撃 「野菜以外はほとんど値上がりしていると感じる。年金生活者には苦しい」。東京都練馬区のスーパー「
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OPECプラス追加増産応じず 原油高騰、世界経済回復に足かせ
2021/11/5 20:49深掘り 2448文字石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」は4日の閣僚級会合で、原油の協調減産縮小ペースの維持を決め、米国などが求める追加増産に慎重な姿勢を鮮明にした。最大の原油生産国の米国も当面は大幅な増産を見込めず、原油価格の高騰が新型コロナウイルス禍からの回復に向かう世界
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「会社がもたないかも」 日本経済を脅かす「悪い円安」
2021/11/5 06:00 2085文字原油をはじめ、さまざまな輸入品の価格が上がり、日本経済の回復の重しになる懸念が強まっている。従来は輸出に不利になる円高が悪者扱いだったが、最近は輸入品の価格を押し上げるとして「悪い円安」論が叫ばれ始めた。円安は「悪い」のか。現場の声から事情を探った。【竹地広憲、釣田祐喜、池田美欧】 ◇コロナとの「
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新生銀行が導入した「毒薬」 SBIによる買収は阻止できるのか
2021/10/21 07:00 2227文字SBIホールディングス(HD)による株式の公開買い付け(TOB)に反発を強める新生銀行が、9月に対抗策として発表したのが「ポイズンピル(毒薬条項)」と呼ばれる買収防衛策の導入だ。TOB阻止のため、11月にも開く臨時株主総会に発動の可否を諮るとみられる。「ポイズンピル」とはどのようなものなのか。企業
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「自浄」働かぬ組織風土が浮き彫り、全容解明遠く 三菱電機検査不正
2021/10/1 21:55 2906文字鉄道車両向け空調機器などを巡る検査不正で揺れる三菱電機。1日公表された調査委員会の報告書は、自浄機能の働かない内向きな組織風土を浮き彫りにした。7月の杉山武史前社長に続き、柵山正樹会長も引責辞任することで経営責任を明確化し、社内改革も急ぐが、社内からは「本当に生まれ変われるのか」との不安の声も漏れ
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仕入れ高騰、飲食に思わぬ「伏兵」 緊急事態全面解除の足かせに
2021/10/1 09:17 1769文字新型コロナウイルス感染拡大で苦境が続いた飲食業は、10月1日の緊急事態宣言などの全面解除で、ようやく光が見えてきた。ところが、記者が現場を訪ねると、店主らは意外な「伏兵」に苦しめられていた。1日発表された日銀短観で日本経済に明るさも出てきた中、回復の足を引っ張りかねない伏兵の正体とは――。 ◇人気
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みずほ障害、異例の国介入 トラブル多発でシステム管理へ
2021/9/22 20:58深掘り 2790文字金融庁は22日、システム障害を相次いで起こしたみずほ銀行と親会社のみずほフィナンシャルグループ(FG)に対し業務改善命令を出した。みずほ銀が計画するシステムの機器更新や保守作業について、その必要性や緊急性、障害発生などのリスクを再検証して、見直すよう求めた。金融庁がみずほのシステム運営を細かく管理
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「新生銀はSBI・北尾社長の怒り招いた」異例のTOB、専門家に聞く
2021/9/16 15:01 1907文字SBIホールディングス(HD)が新生銀行への株式の公開買い付け(TOB)を開始した。一方的にTOBに踏み切ったSBIの狙いはどこにあるのか。銀行業界に詳しい東洋大の野崎浩成教授(金融論)に聞いた。【聞き手・釣田祐喜、池田美欧】 ◇「大枚をはたく合理性はない」 ――今回のTOBをどのように見ますか。
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ターゲットはかつての「名門銀行」 異例の買収に着手したSBIとは
2021/9/16 15:00 2775文字ニュースを読んでいて「そもそも、これ何だっけ?」と感じること、ありませんか。「ゼロからわかる」シリーズは、ニュースに登場する人物や企業、制度などを初歩から解きほぐし、ニュースを格段にわかりやすくします。今回は、SBIホールディングス(HD)が9月9日に発表した新生銀行への株式の公開買い付け(TOB
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目の前にニンジン 業界でブームの健康増進型保険 記者が体験
2021/8/24 06:00 2934文字運動や健康診断といった「体にいいこと」に取り組むと、保険料の割引などの特典が受けられる「健康増進型保険」が増えている。4月に東京経済部で保険業界の担当になるまでなじみがなかったが、いったいどんなものなのか。3月まで勤務した前任地の佐賀では車移動ばかりで、1日約3000歩しか歩いていなかった記者(2
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保険金支払い素早く 東京海上、「ドラレコ」で熱海土石流の損害認定
2021/7/23 05:30スクープ 1045文字静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区で発生した土石流災害で、東京海上日動火災保険が契約者に貸し出しているドライブレコーダー(ドラレコ)の位置情報を活用して自動車の損害状況を認定し、保険金支払いまでの期間短縮につなげた。損害認定にドラレコを活用するのは業界初といい、同社は「広域水害が起きた場合にも活用
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経済記者「一線リポート」
デジタルは介護を変えるか 「老老殺人」取材して考えた
2021/7/13 05:30経済プレミア 2811文字「介護の負担を減らす良い方法はないか」。介護を巡って起きた殺人事件をかつて取材して以来、思ってきたことだ。経済部に在籍する今となっては縁遠いテーマになってしまったと感じていたが、保険業界にも介護を手がける会社があり、介護現場のデジタル化に取り組んでいると聞いた。介護の負担軽減につながるのか。取材し
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東京五輪スポンサー、無観客に理解もため息 招待やイベント中止
2021/7/9 17:24深掘り 1053文字東京オリンピックの競技が一部を除き無観客で実施されることに、スポンサー企業からは9日、「全てのアスリートと国民にとって安全で安心な大会運営を切に願います」(トヨタ自動車)などと理解を示すコメントが相次いだ。一方、感染リスクに加え、大会の開催そのものに世論の支持が得られていない中では、企業イメージが
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売電収益で地域に希望 高齢化進む佐賀・吉野ケ里の小水力発電所
2021/4/4 12:30 1239文字道ばたには雑草木が生え、荒れ果てた耕作放棄地が点在し、茂みにはイノシシ捕獲用のワナがある。約5キロ北には福岡県境がある佐賀県吉野ケ里町松隈の松隈地区。40世帯約130人のうち65歳以上が35%を占める。 ◇全国の中山間地の切り札に 区長の多良正裕さん(70)はこうつぶやく。「地区の担い手は70~8
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記者の目
オスプレイ佐賀空港配備計画 漁業者と真摯に向き合って=池田美欧(佐賀支局)
2021/3/25 02:05注目の連載 1875文字佐賀県が陸上自衛隊の輸送機、オスプレイについて、佐賀空港(佐賀市)への配備計画の受け入れを表明してから2年以上が経過した。空港に隣接する配備予定地を所有する地元漁協などから反対の声が強く、土地の買収ができずに足踏み状態が続いている。「諫干(国営諫早湾干拓事業)の二の舞いにはなりたくない」。現地で取
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