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特集ワイド
NHK字幕問題 市民活動への敬意感じず ドキュメンタリーは失敗の連続、自由な議論必要
2022/3/9 13:08注目の連載 2986文字NHKの番組制作を巡るトラブルを聞かされるのは、これで何度目だろう。2021年夏の東京オリンピック開催に反対する市民のデモが、カネで買われた運動だったかのような誤った字幕付きで放送されたNHKのBS番組「河瀬直美が見つめた東京五輪」。もはやドキュメンタリーとは似て非なる番組と言うしかない。 NHK
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連合赤軍事件、半世紀 組織の論理、狂気生んだ 命じられ同志殺害、元兵士・植垣さん
2022/2/1 12:37注目の連載 2748文字連合赤軍事件から50年になる。「共産主義革命」を掲げ先鋭化した若者たちは警察に追われる中、武装して山中にこもり、同志に「総括」という名のリンチを加え、次々と死に追いやった。その異様さは、高揚していた学生運動や新左翼運動に衝撃を与え、若者たちを一気に政治から遠ざけた。あれから半世紀。当事者の一人で事
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「ガチ中華」池袋にあり 旅行できぬコロナ禍でも本場の味
2022/1/18 12:43注目の連載 2867文字世界三大料理は、中華、フランス、トルコ料理と言われる。中でも中華料理は、新型コロナウイルス感染拡大前なら、日本から距離が近いこともあって、中国で本場の味を楽しむなんてことも、わりとしやすかった。だがコロナ禍では困難だ。そんな中、本場同様の「ガチ中華」を味わえる店が東京・池袋に相次いで開店し、人気を
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この国はどこへ これだけは言いたい 失われゆく自由、現場で守る キャスター・金平茂紀さん 67歳
2021/12/10 12:44注目の連載 3640文字金平茂紀さん(67)といえば、骨太なテーマを特集して報じるTBSの土曜夕方「報道特集」の看板キャスターというイメージだろう。「報道特集」は米CBSの調査報道番組「60ミニッツ」がモデル。1980年の放送開始以来、キャスター自らがニュースの現場に出向くのが伝統のスタイルになっている。田畑光永さん、料
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人工肛門、隠さなくていい がん手術後の生活を漫画に 内田春菊さん 62歳
2021/11/16 12:43注目の連載 2929文字漫画家や小説家、俳優や歌手と幅広い活躍で知られる内田春菊さん(62)。大腸がんを患い、ストーマと呼ばれる人工肛門で暮らす日々を漫画で驚くほど赤裸々に描いている。なぜ発信を続けているのだろうか。 「大腸がんの手術から5年ということで先日、検査を受けたんです。その時に、大腸にポリープが見つかって、今は
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名字に隠された意味とは 氏姓文化に詳しい、森岡浩さん
2021/10/22 12:47注目の連載 2837文字衆院選たけなわの今、街を走り回る選挙カーからは刷り込みを狙うかのような候補者氏名の連呼があちこちで響く。そして、1票を投じる際には候補者の氏名を投票用紙に記入することになる。民主主義の根幹をなす選挙というシステムは候補者の氏名抜きには成立しないのだ。日本の名字に連なる氏姓文化に詳しい森岡浩さん(6
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アフガン、窮乏の冬へ NGO、遠隔で支援継続
2021/10/13 12:42注目の連載 2774文字約20年ぶりにタリバン政権が復活したアフガニスタンでは、冬を前に食料などの物資不足が深刻化している。日本政府も今年中に220億円超の緊急支援に踏み切る模様だ。現地で人道支援を続ける非政府組織(NGO)に現状を尋ねると、現地の窮状に加え、国際情勢に翻弄(ほんろう)されるNGOの姿が浮かぶ。 「日本の
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この国はどこへ これだけは言いたい 米中拮抗、日本の安保考える 元外務省国際情報局長・孫崎享さん
2021/9/24 12:50注目の連載 3575文字◇「日中」活路は相互依存の深化 「アメリカは中国に負ける 日本はどう生きるのか」。こんなショッキングな見出しの本がこの秋、河出書房新社から出版された。著者の孫崎享さん(78)に会いに行くと、こんな話を始めたのだった。「この国が米国のくびきから逃れることは現実的なシナリオとは言えないでしょう。ただ、
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コロナ対策「失敗」に学ぶ 畑村洋太郎・東大名誉教授 病床不足厳格に検証を 「慣れ」で情報伝わらない危険性
2021/9/9 12:53注目の連載 2919文字日本での新型コロナウイルスによる死者数は8月末に1万6000人を超えた。国の対策は後手後手で、大都市を中心に病床は逼迫(ひっぱく)し、「自宅療養」を強いられた一部の感染者が入院できないまま死亡して見つかるケースが報じられている。失敗の原因を究明して次に生かす「失敗学」を提唱したあの人は、どう見てい
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五輪の夏・考/5 広島の願い祭典に重ね=岸達也
2021/8/2 13:21注目の連載 2759文字東京オリンピックは日本勢のメダルラッシュが続く。だが、晴れやかな気持ちは長くは続かない。新型コロナウイルスの感染者が激増し、開催の妥当性への疑念がどうしても頭にちらつく。五輪最大の意義は平和な世界の実現だ。世論が割れる中、コロナ禍に強行された東京五輪は平和の祭典なのだろうか。 7月23日夜、つけっ
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五輪遺産 「理念よりカネ」脱却の好機 スポーツライター・小林信也さん 65歳
2021/7/21 13:04注目の連載 2944文字東京の街に高揚感はない。コロナ禍に直撃された東京オリンピックは開幕目前となったが、今もお祭り気分とは無縁なのだ。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の発言が「KY(空気が読めない)」と怒りを買う光景も見慣れてきた今、カネ、カネ、カネとうるさくなった近年の五輪をずっと批判してきたあ
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在朝被爆者という「棄民」 フォトジャーナリスト、伊藤孝司さんが写真展で伝える
2021/7/16 12:58注目の連載 2164文字数十万を数える原爆被爆者のうち、現在も政府の支援の枠の外に置かれた人たちがいる。戦後になって北朝鮮に渡った在朝被爆者だ。「人道支援が必要なのに、国家間の事情で事実上の棄民となった人たちなのです」と語るのは、足かけ40年近く取材してきたフォトジャーナリスト、伊藤孝司さん(69)である。広島と長崎は間
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「言葉の力」映画で取り戻したい コロナ禍に相次ぎ新作公開 石井裕也監督
2021/7/7 12:46注目の連載 2908文字日本の映画界をけん引する若手の石井裕也監督(38)が春先からコロナ禍にあらがうように映画館で新作の公開を続けている。都市部の映画館では新型コロナウイルスの感染状況をにらんでの上映が続いており、興行を取り巻く環境はかなり厳しい。コロナ禍に何を見ているのだろうか。 異能の人だ。大学の卒業製作で監督した
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コロナ禍2度目の夏 熱中症対策、意識的に 済生会横浜市東部病院 谷口英喜・患者支援センター長
2021/6/16 12:39注目の連載 2886文字汗ばむ肌に張り付くマスク、口元にこもる生暖かい呼気――新型コロナウイルス禍で過ごしづらい2度目の夏が近づいてきた。コロナ感染対策のワクチン接種が急ピッチで進むが、まだマスクは手放せそうにない。怖いのが熱中症だ。どんな点に気を付けて夏を迎えればいいのか。熱中症に詳しい医師で、済生会横浜市東部病院の患
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コロナ下、ツイッターで発信し続けるわけ 正しい情報が人を助ける 作家・医師 知念実希人さん
2021/6/3 12:34注目の連載 2825文字新型コロナウイルス関連の医療情報をネット交流サービス(SNS)で積極的に発信しているミステリー作家の医師がいる。ツイッターで9万人超のフォロワーを持つ知念実希人さん(42)だ。なぜ、発信を続けるのか、尋ねてみた。 ツイッターで、知念さんの書き込みをのぞいた。 ファイザー製のワクチンについては効果の
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高齢者の新型コロナワクチン接種 情報を冷静に受け止め判断を 医療機関の負荷を減らす効果は大
2021/4/21 12:41注目の連載 2921文字65歳以上の高齢者約3600万人を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。だが、持病があったり、投薬治療を受けていたりする人も少なくないだろう。どんな点に注意して接種を受けたらよいだろうか。感染症対策の第一人者で内閣官房参与を務める岡部信彦・川崎市健康安全研究所所長(75)と厚生労働
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