クラシックナビ
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今月のイチ盤
深化するノット&東響のコンビネーション
2022/7/4 12:00 1299文字コロナ禍の困難な時を経て、クラシック音楽界にも変化の波が確実に押し寄せている。新譜CDでも、その流れは顕著だ。<BEST1>ノット&東響 マーラー:交響曲第1番「巨人」ジョナサン・ノット(指揮)/東京交響楽団エクストン OVCL-00758<BEST2>江崎浩司 ヤコブ・ファン・エイク:笛の楽園
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びわ湖ホールから
声楽家のレッスン公開 歌手の変貌 遂げる様子必見 /滋賀
2022/7/1 05:05 689文字今年で開催3回目を迎える「イタリア声楽曲研修」。この研修は、びわ湖ホール声楽アンサンブルのメンバーが第一線で活躍する演奏家から直接指導を受ける様子を一般に公開するものです。音楽のことをもっと知りたいという方のために、通常は見ることができない、歌手たちが音楽を練り上げていく段階をご覧いただけます。
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びわ湖ホールから
世界に誇る圧倒的歌唱力 バス歌手・妻屋秀和がリサイタル /滋賀
2022/6/24 05:29 622文字これまでに演じた役は100役、公演数は1000以上。国際的に活躍し、現在「日本で最も信頼されるバス歌手」として数多くのオペラ公演に引っ張りだこの妻屋秀和が、びわ湖ホールで待望のリサイタルを行います。 男声の最も低い声種であるバス。高い声が多いとされる日本人の中では、希少な存在です。中でも妻屋は、身
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アンコール
5月の在京オケレビュー(下) 読響&東京フィル
2022/6/23 12:00 3001文字5月に開催された在京オーケストラの演奏会のレビュー2回目は尾高忠明、上岡敏之がそれぞれ客演した読売日本交響楽団の2公演、チョン・ミョンフンが指揮した東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を振り返ります。取材は尾高指揮、読響(19日、サントリーホール)、上岡&読響(29日、東京芸術劇場)、
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オーケストラのススメ
~64~ オーケストラが奏でる「海」の描写
2022/6/22 12:00 1424文字5月の在京オーケストラの定期演奏会では、夏に先駆けて、海に関わる作品が並んだ。チョン・ミョンフン&東京フィルがドビュッシーの交響詩「海」を、ファビオ・ルイージ&NHK交響楽団がメンデルスゾーンの序曲「静かな海と楽しい航海」とリムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」を、上岡敏之&読売日本交
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音のかなたへ
待ちながら…
2022/6/19 02:01 1246文字「エウリディーチェは来る」。字幕の短い歌詞が鮮烈に飛び込んできて、たたきつけられた。そして、なぜか対句のように「ゴドーは来ない」と頭に浮かんだ。 グルックがギリシャ神話を基に創作したバロックオペラ《オルフェオとエウリディーチェ》。ウクライナのニュースが続く5月の新国立劇場で上演された勅使川原三郎演
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アンコール
5月の在京オケレビュー(上) ヤノフスキ&ルイージによるN響定期
2022/6/17 12:00 2320文字5月に開催された在京オーケストラの演奏会をいくつかピックアップして2回に分けて振り返る。初回は名匠マレク・ヤノフスキと次期首席指揮者ファビオ・ルイージが客演したNHK交響楽団の定期公演。取材したのはヤノフスキ指揮によるAプログラム2日目(15日)とルイージが登場したCプロ2日目(21日)。【NHK
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びわ湖ホールから
シアターメイツになろう! 直近の優待は陽気なオペラ /滋賀
2022/6/17 05:10 697文字びわ湖ホールには「びわ湖ホール友の会」という有料の会員制度がありますが、それとは別に6歳から18歳までの若い世代を対象とした無料会員制度「シアターメイツ」があります。子どもたちに本物の舞台芸術に触れて自分で考える力や豊かな感性を育んでもらいたいとの思いでできた制度です。 シアターメイツの会員になる
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先月のピカイチ 来月のイチオシ
デュトワ×大フィル、上岡×読響 久々コンビの名演……22年5月
2022/6/16 12:00 6093文字「先月のピカイチ、来月のイチオシ」の連載、今回は5月に開催されたステージからピカイチと次点を、7月開催予定の公演からイチオシと次点を選者の皆さんに紹介していただきます。◆◆5月◆◆ 東条碩夫(音楽評論家)選〈大阪フィルハーモニー交響楽団第558回定期演奏会〉5月31日(火)フェスティバルホールシャ
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香原斗志「イタリア・オペラ名歌手カタログ」
<第26回> ソニア・ヨンチェヴァ(ソプラノ)
2022/6/15 12:00 1558文字豊かな声でスケールの大きな歌唱叙情性も備えた押しも押されもせぬスター 1980年以降に生まれたソプラノで押しも押されもせぬスターといえば、ソニア・ヨンチェヴァだろう。豊かな響きを伴う深い声によるスケールの大きな歌唱は、代わる歌手がいない。さらにその声には、繊細さと心に染み入る叙情性も備わる。世界の歌
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東条碩夫「マエストロたちのあの日、あの時」
カラヤンも、あの頃は
2022/6/10 12:00 2099文字ヘルベルト・フォン・カラヤンがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して、東京でシューマンの「交響曲第4番」を演奏した時のこと。登場したカラヤンが、天を突くほどに指揮棒を振り上げ、ぐぐぐっと指揮台にぶつかるほどに振り下ろす。ものすごい気合だったが、なんと、オーケストラが全く音を出さない。演奏拒否
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びわ湖ホールから
魅力凝縮『ファルスタッフ』 来月上演 イタリア仕込み、田口の演出 /滋賀
2022/6/10 05:13 731文字来月上演予定の、びわ湖ホールオペラへの招待はべルディ作曲の『ファルスタッフ』。ファルスタッフはシェイクスピアの「ウィンザーの陽気な女房たち」と「ヘンリー四世」に登場する、太っちょで飲んだくれで女好きな主人公の老騎士の名前です。悪だくみをするが憎めない、そんな男の話を、作曲家で詩人でもあるアッリーゴ
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びわ湖ホールから
今月は弦楽四重奏に注目 ダネル、緻密で表現力豊かな演奏 /滋賀
2022/6/3 05:31 650文字6月は注目の弦楽四重奏団が次々とびわ湖ホールに登場します。今回ご紹介するのはベルギーのダネル弦楽四重奏団。彼らは世界各地での演奏や多数の録音で世界の音楽シーンをリードしています。 新しいレパートリーを発掘し続ける知的な探求心、さらに正確無比なテクニックと生命力あふれる演奏は高い評価を受けています。
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アンコール
日本特有の感性 「オルフェオとエウリディーチェ」新国立劇場新制作
2022/6/2 12:00 1928文字オペラ部門芸術監督・大野和士の下でレパートリー拡大を図っている新国立劇場が、グルックの名作「オルフェオとエウリディーチェ」を上演した。2000年6月に小劇場で取り上げられた(佐藤正浩指揮、岩田達宗演出、同劇場制作)ことはあるが、オペラパレス(主劇場)での上演としては、今回が初めてのものになる。開場
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今月のイチ盤
2つの名門楽団を自在に振りわけたR・シュトラウス作品集
2022/6/1 12:00 1396文字ここにきて日本でもコンサートが急増している。ディスクでも、円熟をみせる実力派による真の熱演が、続々と登場してきた。<BEST1>R・シュトラウス 管弦楽作品集ヨーヨー・マ(チェロ)/ユジャ・ワン(ピアノ)、ほかアンドリス・ネルソンス(指揮)/ボストン交響楽団/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
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アンコール
高水準で現代的な上演を続けるNYメトロポリタン歌劇場
2022/5/30 21:51 1978文字海外からの入国規制緩和やマスク着用の見直しなど、ウィズ・コロナの新たな形が模索される中で、演奏会やオペラでもコロナ禍前の活気を少しずつ取り戻しつつある。そこでメトロポリタン歌劇場の最新情報を、音楽ジャーナリストの池田卓夫氏にリポートして頂いた。 2022年5月中旬、ニューヨークを3年ぶりで訪れた。
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びわ湖ホールから
小学生ら生演奏を体験 独自学習「ホールの子」 /滋賀
2022/5/27 05:22 513文字みなさんは子どもの頃にクラシックのコンサートを聴きにいった経験はありますか。滋賀県では独自の体験学習として「ホールの子」という事業があり、小学生が校外学習の一環として、びわ湖ホールで大編成のオーケストラの演奏とオペラ歌手の歌声を鑑賞しているのです。 「びわ湖ホール 音楽祭へ出かけよう!」と題して2
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オーケストラのススメ
~63~ オーケストラ音楽のなかでの「笑い」
2022/5/25 21:27 1388文字クラシック音楽は堅苦しいイメージが強いが、とりわけ交響曲はほとんどの作品がシリアスである。そんななかで、ハイドンの交響曲は異彩を放っている。彼の交響曲第90番の第4楽章は、盛大に終わったように見せかけて曲がまだ続いているというフェイントで聴衆を笑わせる。そして休止のあとの意外な転調にもハイドンのウ
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びわ湖ホールから
前橋汀子、弦の至芸に期待 技巧の冴えと60年の音楽的深み /滋賀
2022/5/20 05:09 695文字日本を代表するバイオリニストの一人、前橋汀子は、17歳でソ連時代(現ロシア)のレニングラード音楽院に留学、その後アメリカのジュリアード音楽院など、当時バイオリンの名教師が数多くいた名門音楽学校で学び、さらにシゲティなど伝説の巨匠の薫陶を受けました。 1967年のロン=ティボー国際コンクール(フラン
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アンコール
4月開催のオーケストラ・コンサートから ②東京都交響楽団の熱演
2022/5/19 18:30 2817文字4月に開催された在京オーケストラの演奏会レビュー、2回目は音楽監督・大野和士が指揮した東京都交響楽団の2つの定期演奏会を振り返る。ひとつはリヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」をメインに据えた定期Aシリーズ(22日、東京文化会館)。ソロ・コンサートマスターの矢部達哉が堂々の貫禄を示すソロを
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