メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

イタリア・オペラの楽しみ

いろんな「エディション」があるオペラの楽しみ方

香原斗志

 プログラムに「初演版」「ウィーン版」「パリ版」などと書かれているのを見たことはないだろうか。オペラには、ひとつの作品にさまざまなエディション(版)がある場合が多い。

 現在、世界中で上演されているオペラ作品の大半は、17世紀から20世紀前半までに書かれた、いわば“歴史遺産”だから、ともすると気づきにくいけれど、作品が書かれる過程では多くの場合、予定されるキャストなどに合わせてオーダーメードされていた。初演される劇場の聴衆の好みに合ったスタイルにするのはもちろんのこと、高音が得意な歌手が歌うからスコアに超高音をいくつも書くとか、装飾歌唱の超絶技巧を身につけた歌手を確保できたから、ふつうの歌手では歌えない至難のアリアを加える、という調整がほどこされた。したがって、初演後に別の都市で歌手を入れかえて上演するときは、新しい歌手陣に合わせてアリアを加えたり、削ったりもしたのである。

 時代が下るにつれ作曲家の力と権限が強くなり、たとえばロッシーニは歌手の横暴を嫌ったし、ヴェルディに…

この記事は有料記事です。

残り3394文字(全文3839文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「パパ活」「ママ活」待った! 埼玉県警、ツイッターで警告配信

  2. チュート徳井さん設立の会社、1億2000万円申告漏れ 東京国税局が指摘

  3. 再審無罪が確実の元看護助手、安堵の表情「両親が安心する」 滋賀・病院患者死亡

  4. ドレスコード違反? 「違和感」招いた安倍昭恵氏の即位礼の衣装とは

  5. 即位の礼 来日中のドゥテルテ大統領、饗宴の儀欠席 バイク事故で痛み、前倒し帰国へ

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです