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東京・春・音楽祭2016

寛容さを失いつつある世界=インターネットイニシアティブ会長・鈴木幸一

 私の道楽と揶揄(やゆ)されながら今年で12年目を迎えた「東京・春・音楽祭」が16日から1カ月の日程で始まった。音楽祭のオープニングは、日伊の若手演奏家で編成されたオーケストラをリッカルド・ムーティさんが指揮をする演奏会だった。時間の許す限り、そのリハーサルの場で時間を過ごした。ムーティさんのベルディは、音の対話を精細に追求しながら魂のドラマが音楽の形になって見事に表現される演奏である。演奏家たちは、彼の教えによって、まったく違うレベルの見事なベルディの演奏を紡ぎ出していく。

 ロマン主義オペラの頂点を極めたベルディは、ワーグナーと並び、19世紀に生きた大作曲家だ。繰り返しリハーサルを聞いているうちに、オペラがある意味で最後の峻烈(しゅんれつ)な輝きを放った時代について考えさせられた。20世紀となり二つの世界大戦を経て、西洋音楽の輝きを再び見ることができなくなったように思う。日本や欧米は物質面の豊かさによって、かろうじて民主主義という制度を基盤とする社会を作り上げてきた…

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