メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

東京・春・音楽祭2016

キム・カシュカシャンのバッハ 作為の無い宇宙感=評・梅津時比古

=青柳聡撮影

 コンサートにはロケーションも重要な意味を持つ。毎年恒例の「東京・春・音楽祭」が、東京国立博物館内の法隆寺宝物館を会場のひとつとしているのは、なんとも胸はずむ思いにさせてくれる。重要文化財の荘重な池田家上屋敷表門をくぐると、一転、御影(みかげ)石で矩形(くけい)に区切られた池に沿うアプローチを通り、全面ガラスで見通しの良い谷口吉生設計の現代的な宝物館に至る。入ってすぐの長いエントランスをそのままホールに見たててコンサートが行われる。もちろんスペースは狭いが、それだけに親密な空間が生まれ、音響も良い。ガラスを通して眺める、開放的な前景と古色に縁取られた奥の庭のコントラストが美しい。

 3月26日にそこで演奏されたのは、ビオラのキム・カシュカシャンによるバッハの無伴奏チェロ組曲全6曲から1〜4番の4曲。ビオラとチェロはしばしばレパートリーを譲り合うが、カシュカシャンはそのことを全く感じさせず、一瞬にして、固有の世界へ連れていってくれた。

この記事は有料記事です。

残り396文字(全文817文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 三菱重工広島vs日本新薬 第8日第1試合スタメン 午前10時から 都市対抗

  2. 改造スクールバスで「移動式ウエディング」 3密回避 名所巡りライブ配信も 北海道

  3. 乱交パーティー数十回主催 福岡県警職員を懲戒免職、売春防止法違反で起訴

  4. 「菅語」を考える 論理的でない受け答え「首相の器ではない」 上西充子法政大教授

  5. 横綱の休場続きで重み揺らぐ角界番付 21年は新時代の幕開けか

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです