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イタリア・オペラの楽しみ

歴史劇の「アンドレア・シェニエ」がなぜ 庶民の日常を描いた「ヴェリズモ」なのか

香原斗志

嫉妬が動機になって推進するドラマ

 「ヴェリズモ」と聞いて、イメージしやすそうでその実、とらえどころがないと感じる人が多いようだ。この4月に新国立劇場で上演されたウンベルト・ジョルダーノ(1867~1948年)作曲の「アンドレア・シェニエ」も、一般にヴェリズモ・オペラのひとつとして紹介されるが、たしかに「どうして“シェニエ”がヴェリズモ・オペラなのか」と聞かれたら、戸惑うかもしれない。と言うのも、たとえば「オペラ辞典」(音楽之友社)で「ヴェリズモ」の項をひくと、「それ以前の英雄伝的な台本ではなく、日常生活の現実的な出来事を扱った台本が選ばれ、音楽はイタリアふうの旋律美を保ちながらも、あくまでも劇的効果を追求した」と書かれている。フランス革命前後が舞台の史劇である「シェニエ」のどこが「日常生活の現実的な出来事」なのか、という疑問が生じるのも、もっともな話である。

 ヴェリズモ Verismoとは、「真実」や「事実」を意味するイタリア語「ヴェーロ Vero」に「主…

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