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ラトル&ベルリン・フィル来日公演

集大成のベートーヴェン「積み重ねすべてを反映させた演奏を」

「5日間でベートーヴェンの交響曲全9曲を演奏していくことは旅にも似ている」と語るラトル

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【サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン・ツィクルス】

     世界最高峰のオーケストラのひとつとされるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、芸術監督兼首席指揮者のサー・サイモン・ラトルとともに来日し、11日から東京・サントリーホールでベートーヴェンの交響曲全曲演奏会(ベートーヴェン交響曲ツィクルス)を行う。

     開幕に先立つ10日午前、都内のホテルでラトルと楽団インテンダント(運営責任者)のマルティン・ホフマン氏らが記者会見に臨み、日本公演にかける思いなどを語った。

     2002年から同楽団の芸術監督を務めているラトルは18年に勇退することが決まっており、今回のベートーヴェン・ツィクルスは両者の共同作業の集大成との位置付けで、昨年10月から取り組んでいる一大プロジェクト。既に本拠地のベルリンで2回のツィクルス公演が開催されたのに加えてパリ、ウィーン、ニューヨークでそれぞれ1回のツィクルスが行われた。また、これに合わせてCD5枚とブルーレイ・ディスク3枚からなる「ベートーヴェン交響曲全集」のボックス・セットも自主制作(ベルリン・フィル レコーディングス)、発売された。東京でのツィクルスはこのプロジェクトの締めくくりとなるステージで、11日から15日までの間、サントリーホールを会場に5回の演奏会に分けてベートーヴェンの交響曲全9曲などが演奏される。

     ラトルは「ベートーヴェンの作品はすべての音楽家にとって柱となる音楽であり、ベルリン・フィルにとっても創立以来、核となるレパートリーです。5日間で交響曲全9曲を演奏していくことは旅にも似ていて、その旅路はベートーヴェンという作曲家がいかなる人生を歩み、その音楽がいかに進化していったのかを共にたどる作業です。一方、指揮者には、自分自身が丸裸にされてしまうような難しさがありますが、(プロジェクトの締めくくりを)サントリーホールという素晴らしい音響を持つホールで、さらに集中度の高い日本の聴衆の前で行えることは大きな喜びです」と意気込みを語った。

     今回のツィクルスでは英国の音楽学者ジョナサン・デル・マーが1996年から2000年にかけてベートーヴェンの自筆譜や手紙、メモ類などの歴史的資料をベースに批判・校訂作業を行った、いわゆるベーレンライター版を使用する。作曲家在世当時の演奏スタイルを研究、再現するピリオド(時代)奏法をいち早く取り入れたラトルは、2000年代初頭にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と行ったベートーヴェン交響曲ツィクルスでもこの版を採用。日本でも2002年に同じくサントリーホールで、ツィクルス公演を敢行している。この時との違いについてラトルはこう語る。

    記念撮影に応じるラトル(右から2人目)ら

     「この二つのオーケストラは、クラシック音楽界を代表する偉大な存在でありますが、ベルリンとウィーンという中央ヨーロッパに位置する都市を本拠とすること以外、まったく共通点を持たない、と言っても過言ではないほどその個性は異なっています。私の立場でどちらがどうというような具体的な分析はできませんが、今回は私がベルリン・フィルという素晴らしいオーケストラとともに歩んできた十数年間に積み重ねてきたものをすべて反映させた演奏をお聴かせできると思います」。

     なお、ベルリン・フィルの日本公演におけるベートーヴェン交響曲ツィクルスは1966年、70年、77年に続いて4回目となる。ちなみに過去3回の指揮者はヘルベルト・フォン・カラヤンであった。

    公演日程とプログラム

    【サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン・ツィクルス】

    ※会場はすべてサントリーホール

    指揮:サー・サイモン・ラトル

    管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

    5月11日(水)19:00

    交響曲第1番 ハ長調 Op.21

    交響曲第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」

    5月12日(木)19:00

    序曲「レオノーレ」第1番ハ長調 Op.138

    交響曲第2番 ニ長調 Op.36

    交響曲第5番 ハ短調 Op.67 「運命」

    5月13日(金)19:00

    交響曲第8番 ヘ長調 Op93

    交響曲第6番 ヘ長調 Op.68 「田園」

    5月14日(土)14:00

    交響曲第4番 変ロ長調 Op.60

    交響曲第7番 イ長調 Op.92

    5月15日(日)15:00

    交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱付き」

    ソプラノ:イヴォンナ・ソボトカ

    メゾ・ソプラノ:エヴァ・フォーゲル

    テノール:クリスティアン・エルスナー

    バス:ドミートリ・イワシェンコ

    合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤 洋史)

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