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=東京都杉並区で、山下浩一撮影

 私の1時間は、ほかの誰のものでもない、私の1時間である。

 「僕は二十歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとは誰にも言わせまい」

 ポール・ニザンのこの言葉が、胸の底をかすかに波だたせるのは、それがどこかで、私の時間についての思いを呼び起こすからであろう。社会や大きな組織に組み込まれ、生活が経済に支配されるほどに、私の1時間は失われてゆく。失われたものを人は美しいと思うのだろう。

 隠れた巨匠という言葉がふさわしいフランスのピアニスト、ジャン・クロード・ぺヌティエが、フォーレの前…

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