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イタリア・オペラの楽しみ

リッカルド・フリッツァと考える「ラ・トラヴィアータ」のエレガンス……新国立劇場、フェニーチェ劇場の公演を通じて

新国立劇場「椿姫」2017年公演より=撮影:寺司正彦

香原斗志

 ヴェルディの「ラ・トラヴィアータ」(日本では「椿姫」と呼ぶことが多い)は、位置づけのしにくい作品である。初演された1853年3月の時点で革新的だったことは間違いない。同時代の娼婦(しょうふ)が主人公というのも、第2幕のヴィオレッタとジェルモンの長大で劇的な二重唱も、第3幕の深い感情表現も、それまでのオペラになかったものだ。一方、多くのアリアがカンタービレとカバレッタの2部構成であることはもとより、オーケストレーションが弦楽中心で比較的軽いことや、そのぶん歌手の声に頼る比重が高いこと、歌手に伝統的な技巧表現を多くもとめている点では、確実に伝統を背負っている。さらにいえば、軽いオーケストレーションが「ズンチャッチャでやぼったい」と揶揄(やゆ)されることもある。

 しかし、長く革新性ばかりが強調され、伝統に焦点が当てられることが少なかった。その証拠にカバレッタの…

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