メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

新・コンサートを読む

バイロイトの《ローエングリン》 救済を拒否した優しさ=梅津時比古

 今夏の独・バイロイト音楽祭で上演されたワーグナー《ローエングリン》は、装置や背景の多くが青に染められていた。しかしそれは、かつてトーマス・マンが見いだした“陶酔の青”ではなかった。

 《ローエングリン》はブラバント国の後継をめぐる権謀術数を描く。後継候補は、大公の娘・エルザ、その弟で行方不明のゴットフリート、有力貴族のテルラムント。テルラムントは、エルザが領主の継承を狙って弟を隠したと訴える。通常はエルザと弟のゴットフリートが悲劇側、テルラムントと妻のオルトルートが悪役とされる。そこにエルザを救うべく騎士・ローエングリンが白鳥にひかれて現れ、テルラムントを決闘で倒し、エルザと結ばれる。しかしエルザがローエングリンの秘密を問いただしたため、ローエングリンは最後に去って、エルザは倒れる。

 メルヘンのように美しく救いの手を差し伸べるローエングリン像は、国を救済する象徴として、ヒトラーなど…

この記事は有料記事です。

残り821文字(全文1217文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. チュート徳井さん設立の会社、1億2000万円申告漏れ 東京国税局が指摘

  2. サッカーキング アディダスが日本代表新ユニのリークへ声明発表…正式発表は後日実施へ

  3. 再審無罪が確実の元看護助手、安堵の表情「両親が安心する」 滋賀・病院患者死亡

  4. 元パラ選手マリーケ・フェルフールトさん安楽死 ロンドン、リオで金含む複数メダル

  5. 即位の礼 来日中のドゥテルテ大統領、饗宴の儀欠席 バイク事故で痛み、前倒し帰国へ

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです