今夏の広島は、未曽有の被害をもたらした7月の西日本豪雨災害以降、35度以上の酷暑が続いた。筆者が広島入りした8月5日も、じりじりとした夏の日差しと瀬戸内特有のこもるような熱気が、容赦なく体を襲う。
原子爆弾が広島の街に投下された73年前の8月6日も、太陽の照りつける暑い朝だったと伝え聞く。
広島交響楽団は、毎年8月5日に「平和の夕べ」コンサートを開いている。
今年のこのコンサートのタイトルは「~ブラームスは愛の調べ~苦悩、祈り、そして喜びへ」。このオーケス…
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