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庄司紗矢香のシベリウス・バイオリン協奏曲 音と色がもたらす自由=梅津時比古

=林喜代種撮影

 演奏家にとって音色は、いつになっても完成ということはなく、常に追求し続けるものに違いない。それにしても、音楽的にも、名声という皮相的なものにおいても、世界で確固たる地位を確立したバイオリニストの庄司紗矢香が、さらに根本的な奏法の変革を目指しているように思われる姿に驚き、打たれた。

 来日したサンクトペテルブルク・フィルハーモニーの公演は指揮者のユーリ・テミルカーノフが健康上の理由で降板し、副指揮者のニコライ・アレクセーエフに変更された(11月12日、サントリーホール)。ゲストの庄司は多くの協演をテミルカーノフと行っていただけに、思いの異なるところはあっただろう。

 庄司が取り上げたのはシベリウスのバイオリン協奏曲。静けさを極めたオーケストラの前奏の中から湧きあが…

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