今年はレオナルド・ダ・ヴィンチが没してちょうど五百年の節目に当たる。これを機に、4日間にわたるユニークな音楽イヴェント「ダ・ヴィンチ音楽祭」が開催された。仕掛け人は古楽アンサンブル「アントネッロ」を主宰する濱田芳通である。その最終公演、合唱主体の一夕「レオナルド・ダ・ヴィンチ時代の音楽」を聴いた。
濱田の指揮、総勢50人ほどの合唱団「ラ・ヴォーチェ・オルフィカ」、それにアントネッロが披露したのは、活躍したミラノやフィレンツェ、晩年にはフランスの地で、レオナルドが実際に耳にしたかもしれない当時の音楽、総計19曲(うち3曲のみ器楽曲)である。大家デュファイやジョスカン・デ・プレのミサ曲(いずれも一部抜粋)、あるいはジャヌカンのシャンソン(…
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