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音のかなたへ

ゴーシュがウィーンに

東京都中央区で=尾籠章裕撮影

 宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の冒頭に、オーケストラの練習の情景が描かれている。ゴーシュが楽団長の指揮者から激しく注意されたとき、ほかの団員は自分の楽譜をのぞき込んだり楽器を点検したり、あまり叱責に気づかないように振る舞っている。チェロを習おうとした宮沢賢治が、実際に新響(現N響)の練習を見たことが、卓抜な描写につながったのだろう。注意を受けている者以外の団員の気遣いやさまざまな感情がひしひしと伝わってくる。

 これが外国のオーケストラとなると、また違う。ビオラの首席奏者としてイタリアとドイツのオーケストラを経験している村上淳一郎さんによると、イタリアでは指揮者が特定の奏者に注意や要望を伝えるや否や、周りの団員から「そこもっと歌っちゃえよー」などと奏者に応援の言葉が飛ぶという。また、首席の村上さんが何かを言おうとビオラパートを振り返ると、一斉に目が「さあ、何を言うのかな?」とじゃれつくように向かってきて…

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