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オペラは「ぜいたく品」ではない びわ湖リング指揮者・沼尻竜典が描く未来

インタビューに答える沼尻竜典さん=大津市で2020年6月23日午後4時54分、濱弘明撮影

 「ウィズコロナ」の世界でクラシック音楽のあり方はどのように変化していくのだろうか。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛期間が始まった直後に、ワーグナーの楽劇「神々の黄昏(たそがれ)」を無観客上演・無料ライブ配信して延べ41万人の視聴者を獲得したびわ湖ホール(大津市)の芸術監督、沼尻竜典さん(55)が毎日新聞のインタビューに応じた。配信を通じてオペラに親しみ、オペラやびわ湖ホールのファンになった人々を、ホールの客席へ招き入れる日はやってくるのか? ツイッターのトレンドにまでなった現象を一過性のものにしないための秘策はあるのか? 胸の内を聞いた。【聞き手・濱弘明】

 <神々の黄昏のライブ配信は動画投稿サイトYouTubeで配信されて瞬間最大1万2000人超の視聴者を生み出し、2日間で世界の41万人以上が鑑賞した。また、びわ湖ホール制作のオペラとして初の映像ソフトがブルーレイで発売され、1週間で1000セット超を売り上げるヒットを飛ばした>

 神々の黄昏の公開中止から配信までの動きを通じて、びわ湖ホールの認知度がものすごく上がった。関西の大都市である京都、大阪、神戸ではなく、もっと小さな(人口34万人の)大津というまちの劇場で、「まさかあんなことをやっているとは思わなかった」という反応が多く、ホールへの見方が変わった。

 <黄昏の上演は3月7、8日。無観客上演を無料配信する試みは、クラシックの分野では最も早いものの一つだ>

 もし公演予定が1週間後なら、無観客の上演さえできなかった。コンサートの配信初期だったので、注目度も高かった。普通の音楽ファンならオペラは「カルメン」(ビゼー)、「フィガロの結婚」(モーツァルト)あたりから入るが、(音楽も筋書きも複雑な)ワーグナーの一番熟した作品の一つである「神々の黄昏」がオペラ初体験という人もけっこういて、しかも好意的な反応を寄せていただいた。

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濱弘明

1965年、兵庫県生まれ、東京大学法学部卒。89年入社で政治部、特別報道部、地方部、運動部、編集制作センター(整理)などで取材記者やデスクを歴任し、2017~19年大津支局長。19年7月から大阪学芸部長。「選抜高等学校野球大会80年史」の編集責任者を務めた。音楽の演奏史などの分野に明るい。

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