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アンコール

在京オーケストラの演奏会再開<2> ~原田慶太楼&読売日本交響楽団

特別演奏会に登場した原田慶太楼=サントリーホールで7月14日(C)読売日本交響楽団

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 在京オーケストラの公演再開のリポート第2弾は7月14日、サントリーホールで行われた原田慶太楼指揮、読売日本交響楽団による特別演奏会。目の覚めるような鮮やかなアンサンブルが繰り広げられた演奏とともに新型コロナウイルス感染対策の状況についても報告する。

(音楽ジャーナリスト 宮嶋 極)

【原田慶太楼指揮 読売日本交響楽団 特別演奏会】

 誰が決めたわけでもないが、サントリーホールなど東京の主要コンサートホールで海外や地方のオーケストラが来演した際、オケメンバーが入場すると客席から歓迎の意味を込めて拍手が送られる。これに対して在京のオケの公演では指揮者やコンサートマスターが登場するまで拍手は起こらないのが何となくの慣習となっているようだ(N響と都響はコンマスが他の楽員と同時に入場するので指揮者が登場するまで拍手はない)。

 ところが今回取材した3公演ともメンバーが入場してくると客席から盛大な拍手が湧きおこった。聴衆も演奏会の再開を待ち望み、自然な形で歓迎の思いを表したのであろう。なかなかいい光景であった。いずれの公演もロビーでの密を防ぐために休憩はなしで、1時間余りで終了するプログラム構成。この日の読響は都響と同じコープランドの「市民のためのファンファーレ」など2曲とハイドンの交響曲第100番ト長調「軍隊」を演奏した。

 読響の弦楽器編成は合計24人と3公演の中では最小。普通はプルト(列)ごとに2人で1台の譜面台を使うが、読響はひとりひとりに専用の譜面台をあてがい、管楽器も目測で1.5~2メートルの距離を確保するなど各奏者が近づきすぎないように配慮されていた。

 奏者間の距離が離れることでプレイヤー相互のタイミングの取り方など難しい面が多々生じることは容易に想像できる。しかし、実際聴いていてそんなハンデなど少しも感じさせない、ハイドンで繰り広げられた室内楽のような緊密かつ活発なアンサンブルは秀逸なものであった。この日のコンサートマスターは日下紗矢子。彼女の積極的でしなやかなリードが音楽にみずみずしい活気をもたらしていたように感じた。室内オーケストラのような編成ながら音量は驚くほど大きく聴こえたことはこのオーケストラのポテンシャルの高さを示すものであろう。

 気鋭の指揮者、原田慶太楼の音楽作りは作品を真正面から捉えて、その構造を明快で分かりやすく表現するスタイル。ハイドンの第4楽章で打楽器を行進させる演出も面白かった。終演後、オケが退場しても拍手はやまず、原田は舞台に呼び戻され盛大な喝采を集めていた。欧米で目覚ましい活躍を続けている原田だが、来年4月から東京交響楽団の正指揮者に就任することが決まっている。

公演データ

【原田慶太楼指揮 読売日本交響楽団 特別演奏会】

7月14日(火)19:00 サントリーホール

コープランド:市民のためのファンファーレ

コープランド:静かな都市(コールアングレ:北村 貴子、トランペット:辻本 憲一)

ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」

筆者プロフィル

 宮嶋 極(みやじま きわみ) 毎日新聞グループホールディングス取締役、番組・映像制作会社である毎日映画社の代表取締役社長を務める傍ら音楽ジャーナリストとして活動。「クラシックナビ」における取材・執筆に加えて音楽専門誌での連載や公演プログラムへの寄稿、音楽専門チャンネルでの解説等も行っている。

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