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音のかなたへ

クリームとユカと砂浜

神奈川県鎌倉市で=尾籠章裕撮影

 藤井聡太棋聖の快進撃がきっかけで、人工知能(AI)が将棋の世界で重視されることが門外漢にも伝わってきた。対局者の指す手の意味をAIが評価する。音楽でもすでにAIに作曲させたり、演奏を学ばせる試みもあるようだ。将棋のように、AIによる評価をコンクールや批評で活用する案も出てくるかもしれない。

 そのようなことを考えていると、ドイツのチャペルで初夏の光の中、R・シュトラウスの歌曲《あした》を聴いていたときのことを思い出した。ピアノが美しい弱音から休符になる長い静けさを感じさせる間に、野外の小鳥の声が聞こえた。内と外の溶け合ったなんという素晴らしい音楽なのだろうと思った。

 AIは楽音と雑音を峻別(しゅんべつ)できると聞いたことがあるが、状況により雑音や騒音を音楽として感じることの評価は難しいだろう。楽音と雑音は容易に入れ替わるからだ。

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