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音のかなたへ

  • 「ソからド」だけで

     あるバイオリニストからのメールの最後に、ソからドと弾いて、それだけで不意に涙がにじんだ、とあった。ソとドでこんなにも感動するなんて、コロナ騒動でかつえていたか…

  • ゴミ捨て場のモーツァルト

     ベルリンやパリやヨーロッパの中心都市の石畳に人っ子一人いない映像が何度もテレビに映し出された。新型コロナウイルス感染の危険に対処するため、かつて私も歩いたこれ…

  • 夕暮れに浮かぶ花

     夕暮れ時は花が美しい。 しのび寄る影にすべてが溶け込んで花弁だけが浮かび上がるからだろうか。花の色は、やがてかすかになって遠のいてゆく。 小学校の2年か3年の…

  • 楽器が教えてくれる

     アメリカのバイオリニストのジョシュア・ベルが初めて名器ストラディバリを弾いたときの感動を「楽器が僕に教えてくれる」と語っていた。 「名器は僕の弾き方をすぐに理…

  • 見ることで浮かぶ

     子どものときから、地元の鎌倉と逗子の間の小坪トンネルに出る幽霊の話をさんざん聞かされてきた。トンネルの山の上に火葬場があるからだろう。タクシーが空車で走ってい…

  • 2月30日に…

     2月30日に会う約束をした。 30年以上前にさかのぼる。ドイツ・ケルン音大に各国から来ていた学生たちに別れが近づいていた。少し年上の私と一番若い学生の一人が帰…

  • 舞台の木に降り積む

     「この坂きついですよねえ」と昔、大人たちが話していた。紅葉坂というからには、かつてはモミジがたくさんあったのだろう。JR桜木町駅を降りて国道に面し右に曲がると…

  • 1月の音、2月の音

     1月から12月まで、月ごとに、その月の音がする。それは行事、風物詩や自然の移り変わりによるのかもしれない。たとえば、ベートーベンの「第九」、あるいは「ジングル…

  • 正月の青空の真上

     「私たちはクリスマスだけど、日本の楽しみはお正月ね」と、親しくしていた3人のドイツのおばさんは皆そう言った。一人は祖母の弟とドイツで結婚して日本に来たエルマさ…

  • ゴーシュがウィーンに

     宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の冒頭に、オーケストラの練習の情景が描かれている。ゴーシュが楽団長の指揮者から激しく注意されたとき、ほかの団員は自分の楽譜をの…

  • 新古今集とお弁当

     あるアマチュアオーケストラの演奏に、プロフェッショナルのオーケストラでは味わえないような感動を覚えたので、練習を見に行ったことがある。 練習は土日。国語の先生…

  • 「さくらー」の「らー」

     誘われたとき、あまり気乗りはしなかった。趣旨は、どんなものでも、瓶でも鉛筆箱でも楽器にして楽しむコンサートということであった。同じような意図で立派に活動して、…

  • どこから、どこへ

     台風が去った後も、いつまでも風が吹いていた。道の上に散乱している葉っぱや枝が風に吹かれて舞うたびに、台風一過のまぶしすぎる光に刺され、きらめく渦になる。 東京…

  • 落選コンサート

     今日、日本音楽コンクールのピアノ部門の本選が東京オペラシティで開かれる。毎年、開演前から長蛇の列になる。 以前、まだ本選が日比谷公会堂で行われていたころ、聴衆…

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