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音のかなたへ

  • 静けさを聴き取る

     ニーチェは耳について不思議なことを書いている。 <私はまだ耳を持っているのか? それともまだ私は耳にすぎないもので、それ以上の何ものでもないのか?>(信太正三…

    (2018年07月02日 12:47)

  • 富山から吹く風

     風は野を渡ってくる。地から、空からの息のように感じられるのは、私たちの呼吸と同じく、風が膨らんだり、止まったりするからだろう。 5月の光が富山の風を透きとおら…

    (2018年06月04日 14:53)

  • 桜とヘルダーリン

     先月末、夕暮れの上野公園を歩いた。桜の盛り。無数の人が桜並木の方へ向かって吸い込まれてゆく。私もその一人。男も女も、さまざまな国の人も、子ども、お年寄り、多く…

    (2018年04月16日 14:28)

  • 春が来る

     地図を描く前の大きな地球儀のような、白い球体が宙に浮かんでいる。球体の上半分は天空から光を浴びて、輝いている。 長い数本のロープで地上につなぎ留められているが…

    (2018年3月20日 12:30)

  • 待つ

     陶芸作家の吉村利美は、自作のふた物(ふたのある陶器)の姿について<今日も口を閉じ 黙っている>と書き残している。作品を沈黙が支配している。 一昨年の11月に亡…

    (2018年02月20日 11:51)

  • キャラメル

     「田所君がキャラメルになりました」と、小学校1年のとき、クラスの先生がおっしゃった。なんだろう? びっくりして、女の先生の口元を見た。小学生が見ても小さいと思…

    (2018年01月09日 15:09)

  • 風の色

     風は白いときがある。遠くから吹き渡ってくるときなどに、それを感じる。 白を秋の風に限ると、芭蕉の句「石山の石より白し秋の風」が浮かび上がってくる。 無論、風の…

    (2017年10月17日 15:02)

  • 橋の上で

     小さな橋の欄干に、さまざまな色の南京錠がかかっている。光が差すと、時折、川のさざ波と鍵に同じようなきらめきが走る。 10年ほど前から、観光地の有名な橋に見かけ…

    (2017年09月05日 15:07)

  • フレイレの音

     激しい雨が降ったかと思うと、苛烈な日差しがぶつかってきて、木々や車の屋根に付いた水玉が輝きながら転がり落ちる。街路からいくつも首を伸ばしたアガパンサスの紫の花…

    (2017年8月1日 15:11)

  • 勘違い

     勘違いは至る所にある。いや、生きることはほとんど勘違いで成り立っているとも思える。当事者は気づかないが、第三者の立場にいるとそれがよく分かる。勘違いをうまく組…

    (2017年6月6日 15:08)

  • 春の階段

     子供のころ飼っていたウサギが死んだ思い出を、本紙掲載の「新・コンサートを読む」に書いたところ、読者の方から「うさぎはなぜか春の初めを連想させます」とメールを頂…

    (2017年04月04日 15:14)

  • 雪のにおい

     雪の白は色がないとも言える。 決まった形がないのが雪の姿だろうか。 雪に、においを感じることもある。 雪のない横浜・みなとみらい小ホールで、マーク・パドモア(…

    (2017年2月21日 15:04)

  • ゆく河の流れ

     どの絵も、描かれた裸体がかすかにいびつに感じられる。 ルネサンス期のドイツの画家、クラーナハは宗教画に裸体を持ち込んだ先駆者である。ボッティチェリの《ヴィーナ…

    (2017年1月10日 15:12)

  • 悲しい味

     料理と音楽は受け取るときの感覚が似ているとある作曲家から聞いた。確かに、甘い音、やわらかな肌触り、なめらかな味わい等々、体感するときの形容は限りなく近いかもし…

    (2016年10月18日 15:09)

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