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日本国憲法は、1947年の施行から74年を迎えました。改憲手続きや、内容を巡る議論を追います。

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 新型コロナウイルスの感染拡大が、国会の憲法論議にも影響を及ぼしている。

日本国憲法の公布原本。国務大臣の副署と前文=国立公文書館所蔵
日本国憲法の公布原本。国務大臣の副署と前文=国立公文書館所蔵

 自民党は緊急事態への対処をテーマに憲法論議を始めるよう野党に求めている。安倍晋三前首相は緊急事態条項の導入について「重く大切な課題」と述べ、国会の論議を促す姿勢を示した。

 緊急事態条項は大規模災害といった重大な事態が生じた時に、政府の権限を強める規定である。内閣は国会での審議を経ることなく法律と同じ効力を持つ政令を出すことが可能になる。

 自民党はコロナの感染が国会議員に拡大し国会が開会できなくなる恐れなどに着目し、衆参の憲法審査会で議論するよう呼びかけている。しかし、今回、緊急事態宣言が出された後も予定した審議は行われ、国会の機能が損なわれるような状況にはなっていない。緊急事態条項は、自民党が2018年に策定した改憲条文案にも盛り込まれている。しかし、どんな状況になれば緊急事態になるのか、要件は明確ではない。

 自民保守派には、感染拡大を受け、改憲を加速させたい思惑がある。下村博文政調会長は憲法記念日の集会で「ピンチをチャンスと捉えるべきだ」と述べ、緊急事態条項を盛り込む改憲を促している。

 現行憲法は、軍部の暴走と国民の思想統制を許した明治憲法への反省から、国家に大きな強制力を与えることに慎重な仕組みになっている。人権は「公共の福祉」に反する場合に制限されることはあるが、適用は抑制的でなければならない。緊急事態条項は一歩間違えれば、基本的人権の尊重など憲法の大事な原則を毀損(きそん)する「劇薬」にもなる。

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