環境
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パネル増設、条例で抑制狙う釧路市 外堀埋められ対応後手後手に
2023/6/3 15:00 1582文字北海道・釧路湿原南西端の台地に、国指定史跡「北斗遺跡」がある。後期旧石器時代から近世アイヌ期まで約1万年にわたる遺跡で、334軒の竪穴住居跡がくぼんだ状態で残り、太古の暮らしをほうふつとさせる。その南側の眼下に広がる釧路湿原はかつては海で、遺跡は海退による湿原の形成過程を見続けてきた「物言わぬ証人
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「世界のプラごみ、40年までに80%削減可能」 UNEP報告書
2023/6/2 17:33 689文字海など環境中に流出するプラスチックごみは2040年までに8割削減が可能――。国連環境計画(UNEP)がプラ製品の再使用などを進めることで、汚染を大幅に減らすことができるとする報告書を公表した。 報告書によると、世界で生産されているプラ製品の総重量は年約4億3000万トン。3分の2以上を容器包装など
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アメリカザリガニから貴重植物守れ 市民団体が捕獲 1日から新規制
2023/6/1 17:08 921文字アメリカザリガニの野外放出や売買などが、1日から外来生物法に基づき禁止された。水生植物・ヒメコウホネの保全に取り組む岐阜市の市民団体「達目洞(だちぼくぼら)自然の会」は、アメリカザリガニが生態系に悪影響を与えているとして、規制強化を受けて保全地での捕獲に一層力を入れる。 同市中心部から車で約15分
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「ソーラーの海」に浸食されるアイヌ伝承の地 巨大津波も懸念
2023/6/1 15:00 1702文字北海道・道東の釧路湿原国立公園の周縁部が、太陽光発電計画の脅威にさらされ、「ソーラーパネルの海」に変わりつつある。設置の「適地」と「不適地」を色分けしないまま、国が再生可能エネルギーの導入を急速に進めたことが背景にあり、その触手はアイヌ民族の伝承の地にも広がった。導入の代償として、かけがえのない自
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アメリカザリガニ、ミドリガメ逃がすと「違法」 新規制スタート
2023/6/1 05:00 1315文字6月1日から、アメリカザリガニとアカミミガメ(ミドリガメ)の野外放出や売買・頒布などが禁止される。いずれもペットとして身近な生き物で、既に飼っている場合や今後もザリガニ釣りなどを楽しみたい場合は、どんな注意が必要だろうか。 ◇売買や頒布禁止 ペットとしての飼育は可 千葉県の市川市動植物園内にあるザ
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温泉街が廃熱活用で脱炭素 CO2排出実質ゼロ観光地へ 松江
2023/5/31 16:30 1328文字国宝松江城天守がそびえ城下町の懐かしい風景が残る国際文化観光都市の松江市が、環境省の「脱炭素先行地域」に選ばれた。温泉廃熱を活用するなど観光地ならではの脱炭素化を進めていく。「観光」に「脱炭素」をひも付けてブランド化を図り、どのような魅力を生み出していくのか。【松原隼斗】 ◇電力消費に伴う排出量ゼ
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廃食油からバイオ燃料 大分・国東市が消費 回収と精製サポート
2023/5/31 10:25 918文字二酸化炭素(CO2)の排出削減を目指す大分県国東市は、廃食油から高純度のバイオディーゼル燃料を精製して再利用する取り組みを本格的に始動させた。家庭や飲食店などで出た廃食油を専門業者が回収し、精製したバイオ燃料を市が買い取って公用車などで消費する仕組み。効果を検証し、将来は周辺自治体にも広げていきた
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エネルギー安定供給と脱炭素の両立を 過渡期迎えた東京ガスの狙い
2023/5/30 16:20 479文字「エネルギーの安定供給と脱炭素をどう両立するか。責任あるトランジションを進めていく」。東京ガスの笹山晋一社長は、2025年度までの中期経営計画の狙いについてこう説明する。 水素と二酸化炭素(CO2)を合成し、都市ガスの原料となる「e―メタン」の製造技術開発を進めている。合成のために回収されるCO2
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ウナギ写真家×情報学者=学術書 考えるのは有明海の未来
2023/5/27 20:00 480文字長崎県立高校の元教員で写真家の中尾勘悟さん(89)=佐賀県鹿島市在住=と千里文化財団(大阪府吹田市)の専務理事、久保正敏さん(74)が学術書「有明海のウナギは語る 食と生態系の未来」を出版した。環境指標生物と言われるウナギを通して人間の暮らしと有明海の未来を考える内容だ。【杉山恵一】 中尾さんは写
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ブラジル、2025年のCOP30開催地に ルラ大統領発表
2023/5/27 08:35 454文字南米ブラジルのルラ大統領は26日、2025年11月に予定される国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)の開催地として、国連が北部パラ州の州都ベレンを選んだと明らかにした。ツイッター上で発表した。ブラジルでCOPが開かれるのは初めて。 ベレンは熱帯雨林アマゾンの河口近くに位置する人口約
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「毛がない」生き物を目撃 身近な野生動物が、なぜこんな姿に?
2023/5/26 14:00動画あり 2610文字未知との遭遇だった。5月1日午前、記者は東京都練馬区で見かけた生き物に驚いた。体の一部にだけ毛があり、皮膚は硬そうで灰色に近い。ネコほどの大きさに細長いしっぽ。不気味に思えたが、取材を進めると、ある身近な野生動物が病気にかかった姿だと分かった。なぜこんな姿になったのか。 スマートフォンで「証拠写真
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沖縄・辺野古に続く浦添の埋め立て 反対署名3万人超「海残して」
2023/5/25 20:18 1755文字沖縄県浦添市の浅瀬を埋め立て、那覇市にある米軍那覇港湾施設(那覇軍港、約56ヘクタール)を移す政府の計画に対し、中止を求めるオンラインの署名活動が開始から半年で3万人超の賛同を集めている。「辺野古」に続き、サンゴの海を埋め立てて基地化する計画。決定から30年近くたつが、4月に日米両政府が具体案に合
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相手にされず「おいてけぼり」 気候変動対策で孤立する日本
2023/5/25 05:30 2596文字広島市で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)では、ウクライナ危機の陰に隠れた印象があるとはいえ、気候変動問題も主要議題だった。日本が力を入れる政策に明確な賛同が得られないなど、議長国なのに「おいてけぼり」感が拭えなかったが、近年、気候変動を巡る国際交渉でも日本が世界の動きから取り残されるよう
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林業活用しCO2実質ゼロに 九電と大分・日田市が包括連携協定
2023/5/24 10:44 877文字林業を活用して温室効果ガス排出量を実質ゼロにしようと、大分県日田市と九州電力大分支店は、カーボンニュートラルなどに関する包括連携協定を締結した。同支店と県内自治体が連携協定を結ぶのは6例目。【井土映美】 日田地域の基幹産業である林業を活性化しながら、二酸化炭素(CO2)の排出削減量を増やそうとする
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半世紀の気象災害で世界の死者200万人 9割は途上国 WMO報告
2023/5/23 13:27 719文字国連の世界気象機関(WMO)は22日、2021年までの約50年間に世界で発生した気象災害は、200万人超の死者と4兆3000億ドル(約595兆円)の経済損失をもたらしたとする報告書を発表した。死者の9割は途上国に暮らす人々だった。地球温暖化による気象災害の激甚化が予測されるなか、国連は災害のリスク
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陸でも海でも愛くるしい 5月23日は「世界カメの日」
2023/5/23 06:00 217文字5月23日は「世界カメの日」。世界中のカメに関心を向け、知識を深め、敬意を払い、生存や生息地の保護を促すため、米国の「アメリカン・トータス・レスキュー」によって2000年に制定された。 国内ではタイマイやアカウミガメが環境省のレッドリストで近い将来、野生での絶滅の危険性が高いとされる絶滅危惧ⅠB類
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気候変動、かすんだG7サミット 温室ガス削減で大きな前進なし
2023/5/22 04:30深掘り 1617文字21日に閉幕した主要7カ国首脳会議(G7サミット)では、天然ガスを含む全化石燃料を段階的に廃止することに初めて合意した。だが、気候変動やエネルギー問題の討議の前に首脳宣言が公表されるなど、今回のサミットで地球温暖化問題の優先度が高かったとは言えず、温室効果ガス排出削減で大きな前進はなかった。 G7
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脱プラ、G7でアピール お好み焼き容器の原料はサトウキビ削りかす
2023/5/20 06:30 535文字環境に配慮した容器で、お好み焼きをおいしく――。主要7カ国首脳会議(G7サミット)の国際メディアセンターでは19日、広島名物のお好み焼きがプラスチック製ではなく、サトウキビの搾りかすで作られた持ち帰り用容器で海外メディアや政府関係者らに振る舞われた。 日本政府関係者によると、今回のG7サミットでは
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沖縄県知事、辺野古の区長らと意見交換 移設工事、騒音問題など
2023/5/19 20:20 1036文字沖縄県の玉城デニー知事は19日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設計画に伴う埋め立て工事が進む名護市辺野古の区長らと面談し、移設工事の影響や、隣接する米軍キャンプ・シュワブでの訓練に伴う騒音問題、地域振興について意見交換した。辺野古移設に反対する玉城知事が地元区長と面談するのは、2018年10
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「風の力で水素」ゼロエミッション船の実証実験 長崎・大村湾
2023/5/19 12:15 507文字化石燃料を使わずに風と水素で動く「ゼロエミッション(排出ゼロ)船」の開発を進める商船三井は16日、長崎県佐世保市の大村湾で実証実験を公開した。風の力で水素を生み出し、水素の貯蔵・輸送に適した液体「メチルシクロヘキサン」(MCH)を製造。必要な時に水素を取り出して利用する。同社によると、MCHから取
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