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大臣在任中に賄賂として現金を受け取ったとして、吉川貴盛元農相らが在宅起訴されました。背景を探ります。

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 大臣在任中に賄賂として現金500万円を受け取ったとして、東京地検特捜部は2021年1月15日、衆院議員を辞職した吉川貴盛元農相(70)を収賄罪で、大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市)グループの秋田善祺元代表(87)を贈賄罪で、それぞれ在宅起訴した。吉川元農相は「継続してもらっていた政治献金で、賄賂には当たらない」などと否認しているという。

 起訴状によると、吉川元農相は大臣在任中の18年11月~19年8月、3回にわたり現金計500万円を秋田元代表から受け取ったとされる。

500万円、なぜ?

2017年衆院選前の集会で、菅義偉官房長官(右、当時)の応援を受ける吉川貴盛元農相=札幌市中央区で17年10月1日、梅村直承撮影
2017年衆院選前の集会で、菅義偉官房長官(右、当時)の応援を受ける吉川貴盛元農相=札幌市中央区で17年10月1日、梅村直承撮影

 関係者によると、最初の授受は18年11月21日。家畜をストレスのない状態で飼育する「アニマルウェルフェア(動物福祉)」を巡り、日本の養鶏業界に厳しい国際基準案が示されており、秋田元代表は農水省として反対意見を取りまとめてほしいとの趣旨で、東京都内のホテルで200万円を渡したとされる。

 農水省は19年1月以降、基準案に反対する意見を表明した。秋田元代表は19年3月26日、反対への謝礼として大臣室で吉川元農相に200万円を提供。さらに19年8月2日には、日本政策金融公庫の中小養鶏業者に対する貸し付け条件を緩和してほしいとの趣旨も加え、大臣室で100万円を渡したとされる。

 秋田元代表は「賄賂と言われれば否定できない」と供述しているという。

吉川元農相、どんな人物?

 汚職事件で19年ぶりに起訴された閣僚経験者となった吉川元農相は、農政に影響力を持つ農林族の一人。菅義偉首相とは1996年衆院選の初当選同期で、2020年9月の党総裁選では首相の推薦人に名を連ねたほか、菅陣営の選対事務局長も務めた。

現金受領、他の議員も

 大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」が、グループ元代表の秋田被告と懇意な現職や元職の国会議員10人を「重要関係者」としてリスト化していたことが、関係者への取材で判明している。うち1人は、取材に秋田元代表からの現金受領を認めた。

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